※画像はイメージです
いつもピンポイントシューティング・ひたすらブルズアイの開催場所として利用させて頂いている、赤羽フロンティア2Fにあるシューティングスペース。私なんかがやってるちっちゃいマッチだけじゃなく、ほかにもいろんなマッチが開催されてます。APSカップの練習会も頻繁に行われていますし、スチールやアンリミテッドといったスピード系のシューティングマッチが開催される前にはそれ専用のレイアウトが組まれて大勢の方が熱心に練習しています。
もちろん、ホビーショップの本業として安売りイベントや体験シューティング会みたいなのが開催されることもあります。ちょうど明日はフロンティアさんの創業記念日とのことで、今日あたりから特売イベントなんかも始まってるとの話ですね。
そんな、関東圏のエアガンシューターにとっては無くてはならない存在となっている赤羽フロンティアシューティングレンジですが、「ちょっと、暗いなあ」というのが玉に瑕でした。利用者の方が持ち寄られた小さな蛍光灯なんかを天井に追加して少しでもターゲット周りを明るくしようとする努力も払われてるんですが、焼け石に水といった感じです。
天井に電気の通ったレールを固定して、そこにスポットライトを取り付けてターゲットを積極的に照らすってのは予算的に無理なのかなと思ったのですが、オークションとか調べると使用済みのボロボロなやつが無料みたいな値段でゴロゴロ転がってます。時代はLEDということでLED対応のスポットライトに交換して、要らなくなったハロゲン専用のライトなんかが出品されてるんじゃないかと思われます。これなら、PPSやひたブルで皆さんから頂いた参加費のヤリクリでなんとか導入できるぞと決心し、良さそうなのを見繕って落札して、先日の火曜日に取り付けを行ってきました。
注意点としては、照らせるのは10mラインにあるターゲットだけということと、スポットライトは普段はレールから外してダンボールに入れてあるので必要なときに必要な数を取り出して取り付けて使用して下さいということですね。レールへの取り付け方法とかは少し複雑でコツも必要ですが、マウント部分を良く見れば(エアガン趣味やってて複雑な機械部品の操作に慣れてる人なら特に)簡単にできるんじゃないかと思います。もちろんピンポイントシューティングやひたすらブルズアイ専用で他のマッチでは使用不可ってわけじゃなく、誰でも使って頂いてOKですよ!
精密射撃をある程度やってる方なら身にしみてると思いますが、射場の明るさ、特に標的面の明るさってのはとても重要です。いわゆる精密射撃、オリンピックだとか国体だとかで行われているオープンサイトを使って黒丸が描かれたターゲットを狙って撃つ射撃というのは、標的面の黒いところと白いところと、フロントサイトとリアサイトのシルエットを重ねあわせて、その位置関係を正確に保つことで照準を行います。
フロントサイト・リアサイトはシルエットになって真っ黒になりますから、光が入ってくるのは標的面の白いところだけです。その白いところが反射した光を、標的面の黒、フロントサイトの黒、そしてリアサイトの黒、その3つの「黒」の隙間に導き、その幅のバランスをうまい具合にとることで「狙いを付ける」わけです。だから、標的面の白がちゃんと光を発していること、言い換えると標的が十分に明るく照らされていることは、精密射撃で狙いを付ける上で絶対に必要な条件となるわけです。
国際ルールでも、標的の明るさは定められています。左は2013年版の日本ライフル射撃協会・ライフル射撃競技規則集からの抜粋です。
※余談ですが、日ラの規則集は国際ルールをほとんど直訳したような形になっています。日本独自のローカルルールみたいなものを廃するために、あえてアレンジしたり読みやすくしたりすることはせずに、一語一句そのまま訳して項目の番号もそのまま対応するようにしてあるのだとか。
この表によると、標的面の明るさは最小で1500ルクス、推奨で1800ルクスとなっています。ルクスというのは、物体がどのくらいの明るさで照らされているかを示す指標の一つ。目安として、一般的な家庭の室内は300ルクス、明るい事務所で500ルクス、お店の中が700~800ルクス、パチンコ店内が1000ルクス、曇天日出後1時間の屋外が2000ルクスなのだとか(※参考サイト)。これに比べると、1800ルクスってのが屋内照明としては常識はずれに近いくらいの明るさなのが分かります。射撃ってのはそのくらいの明るさが必要なんですね。
スポットライトの追加によって、赤羽フロンティア本店2Fシューティングレンジも、「国際ルールに則ったシューティングレンジ」の仲間入り……というとさすがに大言壮語が過ぎますが、それに少しだけ近い「ちゃんとした精密射撃」ができるレンジに進化したんじゃないか、と手前味噌ですが思っています。どうぞ活用してくださいね!