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最強サバゲ銃を作る(第3回)

投稿日:2015年4月23日 更新日:

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あまり手をかけずに済んだここまでと違って、ここからはいよいよメカボックスの中身に手を付けていく。電動ハンドガンのメカボックスは、それこそ時計のように細かいネジや歯車が精密に組み合わさっており、分解するのにはなかなか勇気が必要だったりするのだけれど、出たばかりのころに一度手を付けた限りではフルサイズ電動ガンに比べるとシステマチックな部品構成をしていて、職人芸的なワザを必要とされるような箇所はなかったように記憶している……。

sabagegun-034購入したのはけっこう前なので今とは仕様が異なっているかもしれないが、電動ハンドガンのメカボックス用パーツを出している数少ないパーツメーカーであるライラクス製品で揃えることにした。

余談だが、ライラクス製の電動ハンドガン用パーツは「電動フィクスドシリーズ用」と書かれている。綴りが「FIXED」なのでそのまま読んでしまったのだろうけれど、実際には最後の「D」は濁らないのでカタカナ表記としては「フィクスト」あるいは「フィックスト」のほうが正解に近い(goo辞書に音声発音あり)。厳しい雑誌だったら校正で直される。ただし、今回は製品名はパッケージ表記に従って「フィクスド」と書く。

sabagegun-036電動フィクスド&コンパクトマシンガン
パワースプリング(1,000円)

わざわざ書くまでもないが、パワーアップを目的としたパーツだ。世の中に数多く出回る、効果があるのかないのかわからないエアガン用パーツの中では、スプリングは求めた効果が確実に出る数少ないパーツである。正直、費用対効果ならバレルだのノズルだの買うよりずっと確実に性能UPする。もっとも、法規制がある今はそれほど強いスプリングは販売されていないが……。
sabagegun-038マルイ 電動フィクスド&コンパクトマシンガン
ベアリング軸受け(3,400円)

歯車の軸とメカボックスケースとの間に生じる摩擦を軽減するためのパーツ。強いスプリングを入れたことによるメカボックスへの負担を軽減することが目的だ。価格は高いが効果は確実。特に電動ハンドガンの場合、フルサイズ電動ガンよりも歯車の数が一枚多いので、ソレに伴い軸の数も1本多くなり、軸受けの数に至っては2つも増える。軸受け部分でのパワーロスを抑えるのが目的のパーツだけに、効果UPも大いに期待できるというものだ。
sabagegun-035マルイ 電動フィクスド
フルシリンダーG18C用(1,600円)

ノーマルではスリット入りのシリンダーになっているところを、スリット無しのシリンダーにすることでエア容量をUPし、さらにテフロンコーティングにより摩擦を低減するというもの。ノーマルでこのパーツだけ交換してもエアが余るだけで大した効果もないが、バレルを長いものに交換することで電動ハンドガンとしての水準以上のパワーを引き出すことができるようになる。
sabagegun-037マルイ 電動グロック18C&M93R
ハンドガンバレル/ロング 168mm(3,500円)

その「長いバレル」というのがこれ。シリンダー容量UPによる吐出エア量のUPに見合うだけのバレル長さを確保するのが目的である。ライラクスから出ている電動ハンドガン用バレルで最も長いこの製品は、M93Rに組み込むとコンペンセイター先端ギリギリのところまでインナーバレル先端が届くような長さになっている。当然、USPに組み込むとインナーバレル先端がマズルから飛び出してしまい、不格好になる。まあ、それはそれで後でどうにかしよう。
sabagegun-039さて、それではいよいよ分解に入る。まずはお約束の安全確認だ。マガジンを抜いて弾が入っていないことを確かめる。
sabagegun-040スライドを外してバッテリーが入っていないことも確認。そしてブリーチのカバーを外し、バレルも外す(そこらへんは第1回のここらへんとかここらへんを参照)。
sabagegun-041グリップパネルを外す。このパネル、実は両面テープで貼り付けてあるだけなのだが、かなり頑丈なテープなので強引に引っ張るだけじゃ外せない。実はマガジンを入れる穴を使って、裏側から押して剥がすことができるようになっている。
sabagegun-044上の写真で何をやっていたのかを、グリップパネルを外した状態で再現してみた。マガジンホールの側面に細長い穴が開いていて、そこからグリップパネルの裏側を押すことができるようになっているというわけだ。
sabagegun-042少し浮いたら、できた隙間に平べったいものを入れてこじ開けていくようにするとベリベリと剥がれる。
sabagegun-045グリップエンドには、「HK」と書かれたシールが貼られている。
sabagegun-046そのシールも剥がす。後で元通りに戻したいのなら丁寧に剥がして、どこかに貼り付けておくと良いだろう……が、それほど目立つ場所でもないし、剥がしっぱなしにしておいてもとりたてて問題はない。
sabagegun-047シールを剥がすと3つのネジ頭が現れる。マイナスの大きなネジはモーター位置調整用のもの、プラスの小さな2つのネジはメカボックス固定用のものだ。
sabagegun-048メカボックスを外すため、2本の固定ネジを外す。この時点で既に普通のドライバーでは無理。さっそく精密ドライバーの出番だ。
sabagegun-049グリップエンドにあるピンをピンポンチを使って抜く。
sabagegun-050するとグリップの底板が外れる。
sabagegun-051グリップパネルの下に隠れていた2本のピン(赤矢印で指したもの)を外す。
sabagegun-052このピンを外す時は、必ず銃の左側面から右側面に抜くようにしよう。逆に戻す時は右側面から左側面に差し込むようにする。
sabagegun-053なぜかというと……。このピン、このように片方の端にだけすべり止めのローレットが刻まれているからだ。逆方向に抜いたり差したりしようとすると、このローレットが穴の内部を削ってしまう。
sabagegun-0542本のピンを抜くことでメカボックスの固定が外れ、メカボックス全体が前方に少しだけ移動する。左がピンを抜く前、右がピンを抜いた後だ。
sabagegun-055メカボックスが前進したことによって生まれた隙間を利用して、ノズルガイドとノズルスプリングを取り外す。
sabagegun-056本体にネジ留めされている配線を外す。まずは左側面、写真の位置にあるネジを外す。
sabagegun-057右側面の配線固定ネジはここだ。
sabagegun-0582つのネジを外すことで、配線は本体から外れて完全にフリーになる。この時点でトリガーとメカボックスを連結しているトリガーバー(メカボックスの右側面を通っている)も外れる。
sabagegun-059メカボックスを、下方向にズルっと抜き出す。途中で配線が引っかかりやすいので注意。
sabagegun-060トリガーの動きをメカボックスに伝え、フル/セミの撃ち分けなどを行っているのがメカボックス上部にネジ留めされている黒いプラスチック製のパーツ、「スイッチアッシー」だ。メカボックスの分解は、まずこのスイッチアッシーの取り外しから行う。
sabagegun-061スイッチアッシーは3本のネジでメカボックスに取り付けられている。まずは銀色のトルクスネジをT7のトルクスレンチを使って外す。
sabagegun-062次に2本のプラスネジをプラスの精密ドライバーを使って外す。
sabagegun-063これでスイッチアッシーが外れるが、まだ配線はモーターに繋がったままだ。
sabagegun-064モーターは、写真で赤色に塗った小さいL字型のパーツ、「モーターホルダー」によってメカボックスに固定されている。次に、このモーターホルダーを外す。
sabagegun-0653本の、小さいプラスのネジで留められている。
sabagegun-066モーターホルダーを取り外したところ。
sabagegun-067さあ、いよいよメカボックス・ケースの左右分割だ……と思ったら、ここを留めているトルクスネジが予想外に小さく、手持ちのトルクスレンチセット(最小がT5)では対応できないことが判明。仕方がないのでネットでT3のトルクスドライバーを注文した。届くまで作業はお預けである……。

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