第56回 静岡ホビーショーでの東京マルイの新製品、続いてアクセサリー関連です。個人的に大注目なのがこの【マイクロドットサイト」です。
今回のホビーショーでは、銃本体以外にもいろいろなアクセサリー類の新製品が発表されました。その中でも、注目なのが……実際、デカ広報氏も本人はSGR-12の前に縛り付けられてたような状態だったのにもかかわらず、「自分としては注目してほしいのがそこにあるマイクロドットサイトです!」と何度も訴えていたくらいです。
展示されていたのはモックアップで、点灯して覗くどころかレンズすら入っていないような状態でしたが、それでもいろいろと情報をうかがい知ることはできます。
実際に聞いた範囲での情報では……
- 本体は基本的に樹脂製になるので、かなりの軽量。
- 本体には20mm幅ローマウントが付属。
- ライフル等に取り付けるミドル・ハイマウントも発売予定。
- さらに、グロックに取り付けられるダイレクトマウントも発売予定。
- それぞれのマウントが単体売りかセットになるかは未定。
- 本体価格はなんとも言えないが、「1万を切るくらい」を目標にしている。
- ON/OFFは本体側面にあるスライドスイッチを使用。
- ドットの色は多分赤。明るさは2段階に調節可能。
と、こんな話を聞くことができました。
かなりの小型サイトなので、ライフル等に取り付ける時には高さが足りなくなりサイトを覗くことができなくなります。それに対応した高さのあるマウントが2種類発売予定です。ミドルマウントとハイマウント、別個の製品になるか「ミドル&ハイ」でセットになるかは未定とのことです。
ミドルマウントはショットガンなどに使用します。
ハイマウントは、M4やSCARなどの直銃床タイプの軍用ライフルに使用します。
本体の右側面にはスライドスイッチがあります。中央がOFF、前方で明るく点灯、後ろ側にスライドさせて暗く点灯、という具合になるそうです。自動調光とかそういう機能については全く考えてもいないようです。……まあ、実際に使ってみるとアレってジャマになることのほうが多いもんね……。
マウントとの接合部分は独自規格になっているようです。本体とマウントは2本のネジで固定されます。
そして注目なのが、マルイ製のガスブローバック・グロックのスライドにダイレクトマウントできるということです。専用のマウントが発売予定されるそうです。
一見して思わず、「タイジャーマウント!?」と誤解してしまいましたがそんなわけはなく、ダットの電池が切れても小型オープンサイトとして使えるマウント、ということのようです。うん、これは人気は出ないと思います(雑誌記事ではとても書けない暴言)。
発売されたら間違いなく売れるぞと思わせてくれるのがこちらのマウントです。紙のように薄いマウントでスライド上に直接固定されています。マウントと本体の固定はネジを使うとのこと。ブリーチ上面に開いているネジ穴を流用し、そこにマウントをネジ留めし、そのマウントにマイクロドットサイトをネジ留めするという仕組みですね。
ハイクオリティなエアーコッキングライフル「M40A5」に使える様々なアクセサリー類が発売になります。もちろん、M40A5以外にも使えるものもあります。
アキュラシーバイポッド。ガッチリ固定するのではなく左右に自由にスイングできるのが今時のバイポッドの嗜みですが、さらにそれに加えて自由な角度でロックできる機能が付いているところが新しさですね。
バイポッドの取り付け部分です。普通のバイポッドのようにスリングピボットを挟み込んだ上で引っ張って固定する方式の他、20mmレールに取り付けられるようにするアダプターも付属するとのことです。
頻繁に銃を左右に持ち替える射撃方法に対応した2ポイントスリング。正直な話、東京マルイってこういう「布モノ」のアクセサリーについてはかなりラインナップが貧弱でしたが、ついに本腰を入れようとしているのかどうか、動向を見守りたいところです。
スリングを銃に取り付けるためには銃にスイベル(輪)が必要ですが、そのスイベルを銃に取り付ける方法はいくつかありました。ストックにネジ留めしてしまうというのも一つの方法ですが、M40A5には専用のスイベル取り付け穴というものが設けられており、汎用規格のQDスリングスイベルが取り付けられるハズ……だったのですが、その「取り付けるべきスリングスイベル」がようやく発売になるとのことです。
穴に差し込むだけでパチンと止まり、相当に強い力で引っ張っても絶対に抜けなくなります。外す時は中央のボタンを押し込むとロックが外れ、ポロッと外れます。
QDマウントだけでなく、20mmレールにスリングを取り付けるためのアダプターなんてものも発売になります。
見た感じ、随分と本格的な作りになっています。お値段もけっこうしそうな感じ……。
「エアガン専用設計の工具セット」なんてものが展示されていました。新潟県燕三条にある「ゴッドハンド株式会社」という工具専門のメーカーがありまして、そこが東京マルイとコラボレーションして作った商品とのことです。
「ゴッドハンド」って凄い名前ですが、模型業界だったら知らない人はいないレベルのメーカーです。プラモデル用のニッパーでも、かなり「常軌を逸した」レベルで刃先が鋭く作られており、ゲートを切断してもプラスチックが白くならず、バターを切ったかのように滑らかな切り口になるため、切り離した後のゲート跡の処理が全く必要なくなるという「アルティメットニッパー」という、かなり際立った製品を発売、それまでそういう系統の「切れ味鋭い高級ニッパー」の代表格だったタミヤの薄刃ニッパーを一気に陳腐化させてしまいました。
そのアルティメットニッパーには「公式応援キャラクター」という存在がいます。ニッパーの擬人化キャラクターである「ニパ子」さんです。頭のリボンがニッパーの刃で、大きなツインテールがニッパーの柄を表現しているんですね。そのニパ子さんと東京マルイがコラボレーションして、「サバイバルニパ子」なんていうプロジェクトも始動しているのだとか。
ニパ子さん、ほんの数日前に放送されたばかりのTVアニメで「呪いのニッパーに取り付いていた幽霊」なんて役柄で登場したばかりだったというのに、忙しい方です。
会場内にいらっしゃったニパ子さん。あとで聞いた話ですが、中の人は声優さんだったそうです。東京マルイだけなくトミーテックともコラボしている関係で、何度か着替えて行ったり来たりだったとのこと。ほんと、ニパ子さんって忙しいひとです。
手に持っているP90……ではなく、「P285」。見ての通り、ニパ子さん特別仕様ですね。上に意味も無く付いてるリボンはもちろんニッパーの刃で、バイポッドを伸ばすとニッパーの柄になるという仕組み? いやいやさすがに本気でニッパーとしての機能は持ってはいないと思いますが……。
余談が長くなりましたが、肝心のツールセットの方に話を移しましょう。「エアガンのネジやパーツに合わせた寸法で設計」されたドライバーや六角レンチのセットです。巻取り式のナイロンケースに収納され、ケースは広げるとメンテナンスマットになるという仕組みです。
工具の内容は、両端が大小のプラスになったものと、サイズ違いのマイナスが2本、そして光学サイトの調整や取り付けに使うコイン替わりのヘラがビットになっています。そしてそれを取り付けるL字型のハンドルがあります。そして長端がボール状になった六角レンチと、さらにサイズ違いの六角レンチ、合計で4本です。
プラスやマイナスのビットは、このハンドルに取り付けて使います。トルクスドライバーが入っていませんが、メーカーとしては基本「メカボックスは開けてくれるな」ということのようです。なお、買い足したビットを収納するスペースもちゃんとあります。
次回はクラウンの新製品情報をお届けします。