「狙い方」についてのお話、後編。
眼のピントは、フロントサイトに合わせる。「どれだけフロントサイトに集中できるか」が、ピストル射撃で最も重要で最も難しいことの一つだ。
的に当てたい、10点を撃ちたいという気持ちが強くなると、どうしても意識がターゲットの方に行ってしまい、眼のピントもターゲットの方に行ってしまいがちになる。そうすると当然サイトはぼやけることになる。ターゲットがぼやけても前後サイトの位置関係さえしっかりしていれば照準のズレはほとんど起こらないが、サイトがぼやけてしまい前後サイトの位置関係がズレてしまうと、ターゲット上でのズレは非常に大きなものになってしまうからだ。
また、フロントサイトがリアサイトから飛び出した状態で狙ったり、逆に引っ込ませた状態で狙ったりするのも、「誤った狙い方」である。これもピントの話と同じで、前後サイトの位置関係の僅かなズレは、ターゲットの上では大きなズレになるからだ。前後のサイトはピッタリと上辺一直線、フロントサイトの左右の隙間も全く同じに。これだけは絶対だ。その上で、フロントサイトとターゲットの位置関係をどこらへんに置くかは人によって違いが合って構わない。前後サイトの位置関係さえちゃんとしていれば、あとはだいたいターゲットの方に向いていれば真ん中アタリには当たってくれる。
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