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トリガーラーニングデバイスDX【あきゅらぼ通販新製品】

投稿日:2019年7月21日 更新日:


まさかのヒット商品となった「トリガーラーニングデバイス」。ユーザーの方からの要望を反映させた、持ち運びしやすくリニューアルした「DX」タイプが新発売です。

トリガーを引くというプロセスは、ピストル射撃において最も重要なものの一つです。安定してそのプロセスを繰り返すためには、正しい動作を何回も繰り返すことで、その「正しい動作」をイメージとして脳に記憶させることが重要です。射撃場でなくてもいつでもどこでも「トリガーを正しく引く動作」を繰り返し、そのイメージを脳に覚え込ませるための道具が、トリガーラーニングデバイスDXです。

トリガーラーニングデバイスDXは、トリガーフィンガーを鍛えるためのものではありません。「トリガーを引く正しい動作」のイメージを脳に覚え込ませるためのデバイスです。内蔵されているスプリングはそれほど強いものではなく、誰でも簡単に何十回でもトリガーを引き絞ることができます。

トリガーはおよそ450gの力を加えたところで動き出します。最後まで引き絞ったところで700g程度になります。

射手の手の大きさに合わせて調整できるように、長さが異なる「S / M/ L」の3種類のトリガーが付属します。そのうちMサイズについてはもともと装着されています。

組み立て・調整済です。トリガーのサイズさえ合えば、購入してすぐにお使いいただけます。トリガーの交換には精密ドライバーが必要になりますが、それほど難しい作業ではありません。

商品内容・STD(従来製品)との比較

トリガーラーニングデバイスDX本体(組み立て・調整済)、交換用トリガーSサイズ/Lサイズ、シール。シールは好きな場所に貼って下さい。


従来製品との比較です。上下の大きさ(高さ)を少し小さくし、またトリガー部分の突起物をなくして、ポケットの中などに入れても引っかかりにくいように改良しました。


左右の一番外側に出ている板はアクリル板、間には2枚のMDF板(木質板)と1枚の薄いPP板(プラスチック板)が挟んであります。ネジ留めしてありますので従来品のように使用しているうちにピンが抜けてくることはありません。


使い方

トリガーラーニングデバイスDXの後部にあるカーブを、親指の根本にある膨らみ「母子球」のカーブに合わせるように押し当てます。


手を「パー」の形に開き、トリガーブレードが人差し指の位置にあるかどうか確認します。ずれている場合、トリガーラーニングデバイスDX後部を母子球のカーブに合わせたまま回転させて合わせます。


人差し指の一番先、指紋の渦の中心をトリガーブレードに当てます。写真のように指先とトリガーブレードが垂直に接するように適切なトリガーのサイズを選んでください。トリガーの交換方法は後述します。


普段ピストルを撃つのと同じ感覚で構えて、トリガーラーニングデバイスDXのトリガーをまっすぐ引きます。


トリガーの交換方法

トリガーを前から押しながら、写真の位置にあるネジを精密ドライバーを使って反時計回りに回して外します。


ネジは2~3回転もさせれば、あとは指先でつまんで引き抜くことができます。


トリガーを抜き出します。一緒にバネも出てくることがあります。バネは元の位置に戻してください。


交換するトリガー(写真はLサイズ)を(バネを戻した)本体に差し込みます。上下の向きに気をつけてください。


トリガーを前から押しながら、外したネジを穴の中に差し込みます。


精密ドライバーでネジを締め込んで完成です。


練習で注意するポイント

ただ漫然とスプリングを縮めるのではなく、ピストル射撃において重要なトリガーへの力の加え方(グラフ参照)を忠実に再現するように心がけましょう。最初にトリガーが動き出すところまで絞ってから(図の青いライン)、じわじわとゆっくりトリガーに加える力を増していく(図の赤いライン)のがポイントです。実際のピストルでは赤いラインではトリガーはほとんど動きませんが、トリガーラーニングデバイスDXでは少しずつトリガーが引っ込んでいきます。その「トリガーが引っ込むスピード」をどれだけ一定に、かつゆっくりにできるかに注意して練習しましょう。


人差し指以外の指には力を全く入れず、脱力した状態のままトリガーを引けるように練習しましょう。人差し指だけが動き、手のひらの他の部分は全く動かないようにする感覚を身につけることを目的です。左写真は、トリガーを引くときに他の指も動いてしまっている悪い例です。


トリガーを引き絞る時、トリガーラーニングデバイスDX本体はできるだけ動かさないようにしましょう。特に左右に回転するような動きをするのは良くありません。実際にピストルを撃つときに左右に弾着が飛ばないようにするためには、トリガーラーニングデバイスDXがまっすぐ正面を向いたままトリガーを絞れるようにする感覚を身につけることが必要です。左写真は、トリガーを引くときにデバイスも動いてしまっている悪い例です。


構えたときに、トリガーラーニングデバイスDXが視線に沿ってまっすぐになっているかどうか時々確認しましょう。斜めになっている場合、それは手首の固定方法か、グリップの方法に何らかの問題があることを示しています。トリガーラーニングデバイスDXと手のひらの接触位置を変更してみる、トリガーの長さを変更してみる、手首の角度を変更してみるなど、解決に至るアプローチは数多くあります。試行錯誤して最も安定してトリガーを引けるグリップ方法を探してみましょう。


スムーズなトリガーの動きを実現するために、後加工で摺動部を削ったり一度組み立てた状態ですり合わせを行ったりする必要があるため、完成品状態での販売になります。DXではないトリガーラーニングデバイスと比べてどうしても手間がかかってしまうため、お値段は少し高くなりますがご勘弁ください。

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