Categories: 射撃のコツ

続・はじめての精密射撃

前回の「はじめての精密射撃」では、銃のカスタムだとかトリガーの引き方だとか、内面的な方向に近い内容をメインとしてお送りしたが、今回はもっと外面的なことをメインとしてお送りする。具体的には射撃フォームについてだ。腕をどういった角度で伸ばしたらいいのか、肩はどんな具合か、足の置き方はどうしたらいいのかといったことだ。

そういったこと(射撃フォーム)の改造は、一時的に点数を落とすことが多い。だから一般的にシーズンオフといわれる時期に行うのが推奨される。こと日本のエアソフトガンシューティングにおいて、精密射撃については今がまさにシーズンオフ。本大会に相当する夏のAPSカップが終わり、来年へ向けての準備をスタートする時期だ。そこでそのシーズンオフに合わせて、射撃フォームの基本についてあらためて解説してみることにした。

「基本」は「絶対」ではない

良い時代になったもので、Google画像検索で「Air Pistol shooters」とか入れて検索するだけで海外のトップ選手の射撃フォームをいくらでも見ることができる。昔は競技射撃に力をいれている銃砲店に行って、その店のスタッフが海外の試合を観に行ったときに撮影してきた写真アルバムをめくるくらいしか見る方法が無かった画像だ。情報技術の進歩は本当に住んでいる地域などによる情報格差をなくしてくれたものだ。

さてそういう媒体を通して、オリンピックやワールドカップなどの写真を見ると、人によって射撃フォームは本当にさまざまなんだということが分かってくる。唯一絶対の「これが正解」というやり方があるわけではない。決まった型どおりの姿勢を作って撃てばオリンピック選手になれるんだったら誰も苦労しない。他のスポーツだってそうだ。野球選手の投げ方・打ち方なんか実に個性豊かだし。

ただ、基本となるやり方はある。そこからどうやってアレンジし自分にあった方法を見つけていくかということが大事だ。基本を飛ばしていきなり自分独自のやり方で始めるというのは決して間違いとは言えないが、多くの場合は遠回りになる。だからこの連載では、まずは「基本」となるやり方を提示し、そこから自分に合わせてどういうふうにアレンジしていくといいのかという道筋を示すという手順でフォームの解説をしていきたいと思う。

いまのところ、下記のような感じで進めていく予定。

  1. 真横に伸ばした腕は少し斜め前を向く
  2. 首が回る人、回らない人
  3. 足を置く位置
  4. 肩を上げるか、下げるか
  5. グリップを握る角度
  6. 銃を持たない方の手をどうするか

これまで書いた射撃入門記事や、受講した射撃講習会・メンタルトレーニング講座で得た知識などをまとめて、「ピストル射撃入門」としてKDP(Amazonの電子書籍)として販売しています。

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池上ヒロシ

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