甲府のバスルートと石和・笛吹バスルートが交差する場所にあるのがシャトー酒折です。昨年はバスを乗り換えるために通り過ぎただけで一杯の試飲すらできませんでした。悔いが残っていました。なので、今年こそはと思ってやってきたのですが……。
人数限定で申し込み制のワイナリーツアーが一瞬で埋まってしまって、有料試飲と無料試飲、それとブースで販売されている食事だけしか楽しみがありません。う~む、今年も悔いが残ってしまいました。
無料試飲は、どうってことない甘いワインばかりです。数も少ないし……「にごり甲州」なんてのはワインに慣れない人でも、コクがあって飲みごたえのあるブドウジュースって感じで受けるかもしれませんが、「美味しいワイン」を求めてやってきた人には物足りないと感じるんじゃないでしょうか。やはり目当てになるのは有料試飲の方になります。
有料試飲の一角に、「Team Kisvin」という名札を下げたスタッフが販売しているエリアがあります。その中にあった38種類、48種類といった数多くのブドウ品種から作ったワインをブレンドした「The Jewels of Kisvin」が面白かったですね。普通は生食用に使う超高級品種も入っています。口の中に含んでいると、次から次へといろいろな味・香りが立ち上ってきて、正直言うと「頭が混乱します」。
ワインとしての出来がどうだとか、ワインコンクールで賞を取れるか取れないかとか、そういったところとは別次元のところにある、いわば醸造家の「遊びゴコロ」が具現化したようなワインと言えるんじゃないでしょうか。コレを飲んで面白い、楽しい、わけわからんとワイワイ言い合えるくらいに「わかってる」仲間がいるなら、ぜひそういった連中との集まりのために一本買って持って行きたい、なんて思いました。
「Team Kisvin」による自信作が並んでいます。この人達、必ずしもこのシャトー酒折の社員というわけではなく、会社とか農家・醸造家とかの垣根を超えて「うまいワインを作りたい」という目的のもとに集まって作られたグループなのだとのこと。
The Jewels of Kisvin。手前にある緑色のラベルが36種類、奥にある黒い海賊ラベルが48種類のブレンドです。ブドウ品種をここに書き出すだけでエントリーが埋まってしまう勢いです。
フォカッチャやポトフ、キッシュ、ピクルスなどの手作りのおつまみの他、チーズの試食販売なんかもしていました。チーズの販売をしていたおじさんが豪快な人で、最初はクラッカーを一つ試食用にくれたところ、冗談で「クラッカーだけ?」と言ってみたらチーズもドガッと切り分けてくれまして……。その大きさはハンパなく、6Pチーズにして2つぶんくらいの大きさがありました。気前良すぎでしょう。
シャトー酒折
http://www.sakaoriwine.com/
所在地:〒400-0804 山梨県甲府市酒折町1338-203
TEL:055-227-0511
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