実銃射撃

石巻は良い天気だった

投稿日:2014年1月21日 更新日:

毎年、この時期に開催されている東日本冬季ピストル in 石巻。震災の翌年である2012年から参加しているので、今年で3回めになる。

初参加だった2012年の時は、「もうそろそろ1年経つんだし、復興も進んでいるんだろうから物見遊山がてら参加してみよう」なんて不謹慎な考えで参加したところ、復興が進んでるどころか「昨日、津波で全部流されてしまったばかりです」と言われてもおかしくないくらいの惨状がそのままの姿で広がっているのを目の当たりにして言葉を失ってしまったりもしたものだった。

2年が経ち、3年が過ぎようとする今ですら、完全に「もとどおり」というわけではない。街のそこかしこに、およそありえない形で破壊された建造物が手付かずで残っていたりして、ぎょっとさせられる。海岸線近くに行けば、撤去された建物の跡が、なにもないだだっぴろい土地として延々と広がっていたりする。

とはいっても、そこかしこでいろいろなものが再開し、いろいろなものが復活し、ようやく「萎縮して、恐れ入る心」を抱かずに街の風景を見れるようになってきたように感じる。復興にあたり、流された店舗が集まってプレハブ商店街みたいなのを作って営業していたところも、いくつかは新しい店舗を別の場所にオープンしてプレハブ商店街の仮設店舗は閉店していたりもした。なんかお祭りの縁日みたいな雰囲気があったプレハブ商店街が歯抜けになっていくのはちょっと寂しいけれど、でもまあ、いいことなんでしょう。

年に1~2度しかこないとはいっても、何度も参加してると少しずつ街の勝手もわかってきて、地元民向けの安い店だとか生鮮食品スーパーだとかも平気で利用できるようになってくる。昼食は「友福丸」って海鮮丼が美味いと評判のお店で鮭いくら丼を頼んでみる。十分に豪華で美味しいのだけれど、他のお客さんが頼んでる定食系のメニューが、これまたえらく豪華とういか、でっかい魚がどっかんどっかんと皿の上に盛ってあって心惹かれる。海鮮丼は観光客向けで、地元民は定食を食べるものなのなのだろうか。次来た時はそっちを頼んでみよう……。

地元民向けといえば、名物ってことになってる「石巻焼きそば」とか、道の駅とか観光おみやげ店だと4食入りで1000円だとか超高級食品レベルの価格が付いて販売されてるのだけれど、「まさか地元の方々がこんな値段で、たかが焼きそばを買ってるはずはない」と思ってスーパーを探してみたら、案の定1パック60円で特売山積みされてたりする。ホテルの近くにある激安生鮮食料品スーパー、なぜかボウリングのピンがでっかく看板に描いてあって知らなければ絶対にそこがスーパーだとは思えない店構えなんだけれど、野菜も魚も肉も安くて惣菜も充実していて有り難い。いろいろと買い込んだところ、ホテルの部屋の机の上が「おお、なんかすごいことになっちゃったぞ」な状態に。(※元ネタ……孤独のグルメ/原作・久住昌之、作画・谷口ジロー)

いい加減、本題であるはずの射撃の話を。今年の第一の目標も、「遅刻はしない」で行こうと思い、試合開始の1時間以上前に現地着したのだけれど、それでもやっぱり一番乗りではなく先客が何人も。ただ、昨年に比べるとなぜかずいぶんと参加人数が寂しい感じ。昨年は40人くらいはいたのに今年は20人そこそこ? と思ったら、射座割には書かれていないのだけれど申込みはした、って人が何人かいたみたいで、さすがにもうちょっと人数は多かったらしい。

前回から繰り返している、「当てたいという気持ちを捨てて、ただサイトとトリガーだけに集中」という自己暗示が実にうまい具合に働いてくれて、ちょっとくらい悪い点を撃っちゃっても引きずらず、逆にマグレ当たりの10点が続いても舞い上がらず、淡々と一発一発を積み重ねる撃ち方ができるようになり、終わってみれば「ああ、そういえば4段とか賭けておけばよかった……」と残念に思ってしまう点数。ファイナルはないので、第2射群の結果を見ずに帰途についたので順位はすぐには分からなかったのだけれど、後で聞いたところによると5位に入賞していたそうな。

調子こいて、3月に行われる全日本選手権にも申込みをしてしまった。こっちは文字通りの「国内最高峰の大会」だから、オリンピック選手な人たちとかが大挙してやってくる凄い大会になるはず。ファイナルに残れたりしたら最高なんだけれど、今回の点数にプラス10点してもなお、まだまだ遠く届かないんだよなあ……。

-実銃射撃

Copyright© あきゅらぼ Accu-Labo , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.