2件目に訪れたのは、すっかりおなじみになったマルサン葡萄酒です。
ここの魅力は、アジロンダックの辛口ワインです。甘口のジュースみたいなワインに仕立てるのが当たり前のアジロンダックを、逆に辛口にしてみたらどうなるのか、という可能性を示してくれた立役者だと思います。酸味はほとんど無いのですが、とにかく香りが高く色が鮮やかで、ほんのりと渋みがあるワインは和食に実に良く合います。
若旦那の若尾さんが、陽気にそしてファンキーに自社のワインを紹介しながらグラスに注いでくれます。ツーリズム関係なく、電車で来て歩きでワイナリーを回っているお嬢さんグループが訪れていました。
ただ……。今年のアジロン辛口は、ジュースっぽくなったというか、果実味が表に出ていて香りや渋みが薄くなった気がしました。まだ新酒だからそう感じるんでしょうか。他にここが推しているのはプチ・ヴェルドーです。メルローとのブレンドでボトル詰めされているものですが、年を重ねるごとにレベルが上がっていくように思えます。
ここは「若尾果樹園」という看板から見てわかるとおり、ワイン作りだけを専門にやっているところではなく、あくまで果樹園、つまりブドウ作りが基本スタンスになっています。自分のところで育てて収穫したブドウを使ってワインを作っているところです。果樹園らしく、ワインだけではなくブドウそのものも試食OKになっていました。ワインになっているぶどう品種を、その場で生のまま食べて比べてみることができるというのは面白い体験です。
マルサン葡萄酒(若尾果樹園)
http://wakao-marusan.com/
所在地:〒409-1316山梨県甲州市勝沼町勝沼3111
TEL:0553-44-0160
大きな地図で見る