ホビーショーのレポート3つめは、「度肝を抜くアレ」以外の東京マルイの新製品についてまとめてお送りする。
エアーリボルバー
ホビーショーで一度「発売予定」と告知され試作品も展示されていたにも関わらず、一向に発売されないばかりか一度は発売予定ラインナップから姿を消したりして心配されていたエアコッキング式のリボルバーが復活していた。「暖かいうちには出したい」とのことで、今度はあまり待たされずに店頭に並びそうだ。
まずはコルト・パイソン4インチの黒と銀の2種類が先行して発売されるとのこと。黒色、銀色ともにメッキではなく塗装による処理だが、パイソンはいかにもパイソンっぽいヌメヌメした雰囲気のあるツヤのある金属っぽい黒色をしている。
こちらは銀色の方。これまでの東京マルイの「ステンレス・タイプ」と称するシルバー・モデルは実銃のステンレスモデルとは大きく違ってピカピカと光り輝く感じの色合いだったが(それはそれでハデで良いのだけれど)、この新しい銀色塗装は適度に梨地になっていて色合いも若干赤みが入った、実にリアルなステンレス風仕上げになっている。予定価格は全て4,980円。
カートも塗装により、けっこうリアルな感じの真鍮+銅の雰囲気が出ているものになっている。シリンダーからカートの出し入れができるのが大きな特徴。
ガスブローバック M4A1 MWS
一度は、「すぐにでも発売できるかも」ってくらいの勢いで告知されたガスブローバックのM4、「いろいろと事情があって」発売やが延期になっていたが、こちらもようやく発売が間近に迫ってきているようだ。実際に動く試作品の展示からずいぶんと時間が経ってしまったことについても、「錬成にかけた時間は伊達じゃない」と前向きな表現でアピールされている。
直径19mmのシリンダーを持つガスブローバックエンジン、アルミダイカスト製の上下フレーム、ワンピースで切削加工されたアウターバレル、フレーム&ボルトはセラコート処理などのスペック告知内容については、前回のものと特に変更はないようだ。
これがM4A1 MWSの外装に使用される金属パーツの一覧。
Hi-CAPA5.1 GOLD Match
ガスブローバックハンドガンの大ベストセラーにして世紀の傑作、ハイキャパ5.1。サバイバルゲーム、お座敷でのお気軽シューティング、そして本格的なマッチシューティングなどで、「圧倒的」といってもそれほど言い過ぎでもない大きなシェアを誇っている。なんといっても「確実に撃てる」「たくさん撃てる」「よく飛んでよく当たる」「壊れにくい」「そんなに高くない」と、エアガンとしてユーザーが求める全ての要素をきっちり高次元で満たしているのが人気の理由だろう。
ほとんど何も手を加えない状態でもシューティングマッチでマジ使いできるが、確実なグリップを素早くできるようにグリップ部分をすべり止め加工するだとか、サイトを見やすくするために集光アクリルを使ったものに交換するだとか、ブローバックスピードを早めるためにスライドを軽量化するだとか、そういったカスタムをしているシューターは多い。そういった「ちょっとした加工」があらかじめされているモデルとして、東京マルイはすでに銀色のハイキャパ・マッチカスタムを発売したことがある。なかなか良い感じの製品だったのだが、見た目が先鋭的過ぎたせいかヒット作にはならなかったようだ。
というわけで、基本カラーを銀色ではなく黒色にした新しいマッチカスタムが登場。その名も「ゴールドマッチ」だ。
これが新発売になるハイキャパ・ゴールドマッチ。価格・発売日は未定とのこと。黒色をベースに各種レバー類をハデな金色にしてアクセントとし、集光アクリルを使ったフロントサイト、ポート加工され軽量化されたスライド、操作しやすいロングスライドストップなど、マッチシューティングで定番となっているパーツ&カスタム加工を盛り込んだモデルになっている。写真には写っていないが、グリップなどに張るためのすべり止めシートが付属する。
フロントサイトは集光アクリル。外光を取り入れてけっこう明るく発光するので、オープンサイトを使ってスピードシューティングをするときにはほぼ必須に近いカスタムパーツになっている。
ポート加工されたスライドからは、金色に光り輝くアウターバレルやプラグが見える。フレームのアンダーレールは後付ではなくスライドと一体型のもの。
ハンマー、サムセフティ、グリップスクリュウなど細かい部分が金色になっていて、ブラックのボディと激しい対比になっていて見た目の迫力は抜群だ。スライドストップはロングタイプになっている。スライドとの噛み合いは内部に仕込まれた小さい金属部品、「メタルノッチ・スペーサー」と触れ合う形になるので、頻繁に操作してもスライドのノッチを削る心配はない。
トリガーも金色だ。
ガスブローバック U.S.M9
東京マルイのガスブローバックハンドガンとしては最も初期に発売されたM92F(M9)。当時のガスブローバックの常識的な射程距離を大きく凌駕する、はるか遠くまで真っ直ぐ綺麗に飛んで行く弾道は多くのユーザーを魅了した。だがその一方で、セフティを操作してもデコッキングされない、見た目のあちこちがなんかオモチャっぽい、という「リアル志向」な人たちにとってのガマンしづらいいくつかの欠点もあった。
それらの欠点を解消し、完璧版のM9として再登場したのがアンダーレール付きの「M9A1」だったのだが、クラシカルな――というよりは「今でも大多数の米軍兵士が使用しているスタンダードな」という方が正しいかもしれない――アンダーレール無しのM9のリニューアル版もほしい、という要望はやはり強かったようで、今回の新製品として登場したのがこの製品というわけだ。
やはり米軍装備に合わせるのならば、このスタンダードな形をしたM9だろう。見た目は過去に発売されたガスブローバックM9(製品名は「M92Fミリタリーモデル」)とほとんど変わらないが、ガスブローバックエンジンのボアアップ、細かいパーツ類のリアルさ向上など、中身はほぼ別物といっていいくらいに変わっている。
大きな特徴は、セフティ操作によるデコッキングが可能になったことだろう。スライドにあるセフティ・レバーを操作することで、コッキングされたハンマーが自動で安全な位置に戻る。