照準する目の前に濃さや色の違うフィルターを配置することで、標的の見え方が変わります。かつては「射場が屋内か、屋外か」の違い、あるいは「屋外射場で、晴れか曇りか」の違いに対応する程度で良かったのですが、電子標的時代になった今は標的自体がすごく明るく光るものが増えてきた関係で、標的のメーカーや仕様の違い、さらには射撃場の明るさの違いなどによって標的の見え方が大きく変化するため、標的の見え方を微調整できるフィルター類の重要性はより増してきています。
若いころは持って生まれた眼の調整機能でなんとかなるのですが、40過ぎて調整機能が衰えてくるとそうもいってられません。射場や標的によって、さらにはその日の体調によってフィルターの組み合わせを考えないと、1時間以上の試合時間を視力を保って乗り切るのは難しいものがあります。
これまでも何度か色の組み合わせを変更してきましたが、今回は購入いただいた方の意見や自分自身で使ってみた感想、それと「銃砲店で売ってる、ちゃんとしたフィルター」を使わせてもらった経験を元に、より合理的で組み合わせによって生み出せるバリエーションの幅を増やした組み合わせになっていると思います。
濃さが違うだけのグレーを3種類用意しました。カラーフィルターの選び方は、まず「その射場の照明に適切な濃さを見つける(光の強さを調整)」というのが重要で、その次に「その射場の照明に適切な色を見つける(スペクトル分布を調整)」という順番になるそうです。色よりも濃さが適切なことが大事ってことですね。なので、どんな色のフィルターを使うときも、この3種類のグレーと組み合わせることで濃さも広い範囲で同時に調節ができるようになった、というのがリニューアル版のカラーフィルターセットの利点です。
赤みがかった紫というのは、今のLEDがメインとなっている照明だとすごく効果が高いらしく、射撃用フィルターやサングラスの定番になっています。オリンピックや世界大会を見ても、紫っぽい色のサングラスを付けてる選手を見る頻度が高くなってきています。
射撃用品として売ってる「ホンモノの射撃用フィルター」は、普通の紫より若干赤が強く、そのものずばりの色合いのものが市販の透明アクリルには見当たりません。なので、他の色との組み合わせでなんとか近い感じにしていく方向で工夫するわけです。「紫+オレンジ」とか「紫+ピンク」というのもなかなかイケますが、「紫+ブラウン」や「グレー+ピンク」ってのも射場によっては良い感じです。
とにかくとんでもない組み合わせが考えられるなか、準備時間やプレパの時間を使ってあーでもないこーでもないと試行錯誤して最適な組み合わせを見つける、それだけで「目が衰えてサイトが見えなくなってきたせいで大外しする」ことによる得点マイナスを大幅に減らすことができます。年寄りだと「目のせい」でのマイナスだけで1試合あたり数十点くらいは行くんじゃないでしょうか。
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