Categories: トイガン射撃

2016年12月・ひたすらシリーズ結果

※協賛:マルゼンノーベルアームズ
協力:赤羽フロンティア

土・日と二連ちゃんで試合だったのでUPが遅れましたが、土曜日に赤羽フロンティアにて開催されました、いつもの「ひたすらシリーズ」の結果をお送りします。

いやしかし、来月はもう来年なんですねえ。今年は特に自分にはいろいろとありまして最初のほうはもう自分の人生どうなるんだって感じでしたが、春の終わりあたりから盛り返してきて、年末となった現在、「銃と射撃好きな中年男」としては相当に恵まれた生活を送れる立場になることができました。見守り支えてくれた皆さんのおかげです。わたしゃ幸せ者です。

そんな今年最後の「ひたすらシリーズ」となった今回、「シルエット」は6m、続いていつもどおり5mの「ブルズアイ」という順番で行われました。

まずはひたすらシルエットです。「APSカップ・シルエット競技」では最短距離となる6mなんですが、なかなかパーフェクトはでないんですね……。

最初に始めたころは、「満射が続出して勝負がつかないんじゃないか」と危惧することもあった近距離での「ひたすらシルエット」ですが、いざ始めてみるとそんなことはなく、むしろ「ミスを引っ張らずにどこまで自分のいつもの射撃ができるか」というメンタルが勝負の分かれ目になるという、ある意味では最も射撃スポーツらしいイベントになってしまい主催してる側もびっくりです。

今回は参加人数6人中、「1枚だけミス」の19枚が4人という、なかなかに燃える展開となりました。その4人で、「外したらその時点で脱落」というサドンデス方式での決勝戦を行います。1発目、2発目、3発目と全員が危なげなく命中。「もしかしたらこのまま、何十発も延々と決勝戦が続いたりするのではないだろうか」みたいな思考が頭のなかで湧き上がりそうになったりしなかったりする4発目、ヤマナカさんとヒロベーさんが同時に外し、スワさんと私(イケガミ)の2人が残ります。ここで当てれば、外せばと、もやもやと脳内で雑念が渦巻く中、「当てたいという気持ちを捨てて、サイトとトリガーに集中」と自分に言い聞かせて撃ち、無事後方に吹っ飛んだシルエット・ターゲットを見て安心して銃を下ろします。なんとか5発で決着が付いたようです。

普段は絶対外すはずもない6mターゲットをポンポン外してしまう理由、そりゃもうメンタル面の何かが原因だとしか思えません。湿度や気温による着弾の差とか、銃のちょっとした調子の違いだとか、遠距離だったら大きく影響してくる要素かもしれませんが6mじゃ関係ありません。当てるのも外すのもひとえに自分次第です。

メンタルといえば、今回「1発だけ外してしまった」という人が(私含めて)4人いたわけです。当たり前の話ですが全部当ててたら同点決勝するまでもなく優勝でした。となると試合終了後の気持ちはどうしても、「あの(外した)1発さえなければ……!」というものになってしまいがちです。自分のミスショットを何度も何度も脳内で再生してしまいがちです。

これ、あんまりよくありません。脳内で何度も再生するのは失敗体験ではなく成功体験にするべきだ……というのはメンタルトレーニングの世界では絶対のお約束です。今回、ほぼ全員が(……と書きながらスコア見直したらマジでほぼ全員が!)最終シリーズは5発全部命中のパーフェクトを達成してます。「1枚外しが他に何人もいる、ここで決勝に残るにはパーフェクトを撃つしかない」というプレッシャーがかかる状況で、そのとおりにパーフェクトを達成したわけですから大きな成果です。特に5発目の最後の1発、当てれば決勝に残れる、外せば残れないという状況で、ちゃんと撃ってちゃんと当てた。その「成功体験」こそは何度も繰り返し再生して、「それが自分の当たり前」なメンタルを作る手助けにする格好の1発です。思い出すのならば、そっちにしましょう。

つづいて「ひたすらブルズアイ」です。参加人数は3名増えまして9名。なんと全員が500点超の好成績でした。

第1シリーズ、タマイさんが好スコアで頭一つ抜け出します。私も悪くないスコアだったんですが差をつけられてしまいます。ならばと慎重に撃った第1シリーズ、なぜか全然10点に入らず10点圏を囲むような9点ばかりでスコアを大幅に落としてしまい、タマイさんにはさらに差を広げられてしまいます。初心に戻り、サイト・トリガー・グリップを一つ一つ確かめながら撃った第3シリーズでようやく良いスコアが出ましたが、最後までハイスコアを維持しつづけたタマイさんが優勝となりました。

優勝のタマイさん、ヤマナカさんシオジャケさんレベルになりますと、60発を連続して撃つからといって特に大変な思いをするとか、後半に入ると集中力が途切れたり筋肉が疲労して銃が止まらなくなったりなんてことはないんじゃないかと思います。ですが、普段APSルールの「2分5発」だけで練習されている方だと、15分かけて20発、それを3回という「ひたすらブルズアイ」は、時には苦しい思いをすることもあるかと思います。

ですが私は、こういう長時間かけてたくさんの弾を撃つ競技を経験することは、自分の射撃技術の基礎の部分を向上させ、もちろんAPSカップルールでのスコアアップにも繋がると信じています。短時間でうりゃっと撃ってスコアを出すのは「感覚」に頼るところが大きいものです。上手く感覚が働けばとんでもないハイスコアが出ます。しかし人間の感覚ってアテになりません。いつもと違う場所で照明や音や匂いが変わったり、気温とか体調とか着ている服が変わったりという外的要因で簡単に「感覚」が変わってしまいます。

だから、自分はどういうふうに足を地面に着けて撃つのか、どういうふうに銃を握るのか、どういうふうにトリガーに人差し指を当てるのか、上半身はどういう姿勢にして銃を構えるのか、サイトはどういう見え方をしているのが「自分の狙い方」なのか……そういったことを一つ一つ文章にして書き記しておいて、事あるごとに見返して再確認することで、「いつもと違う環境」においても「いつもと同じ撃ち方」ができるようにする、それが大会での好成績に繋がる練習方法なのだと思います。

さて、次回の「ひたすらシリーズ」ですが……なんといっても来月は1月なので、会場としてお借りしている赤羽フロンティアさんでも新年イベントとかそういうのが目白押しになりますから、いつものように「月の最初の日曜、あるいは土曜」なんて時期に開催するのは無理です。後半ならどうなるかは今のところなんとも言えません。よって、「来月(2017年1月)の開催日は、現時点では未定」です。

来年の2月以降ですが、タイムスケジュールが今までと少し変わります。午前中は別イベント(マック堺さんによるU18スポーツシューティング)を行い、午後3:00から「ひたすらシルエット」→「ひたすらブルズアイ」の順番での開催となります。開催日は、原則として「第一日曜日」ですが、私個人の都合で日程が変更となることはありますので、当サイトや赤羽フロンティアシューティングレンジブログなどをご確認ください。

池上ヒロシ

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池上ヒロシ

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