出版社:小学館
発売日:2015/7/3
いくつかのコーナーにおいて、本文や写真・イラストの解説を担当しました。「口径が12.5mmを超えると、とたんに知識が一般人並みになる」私としては異色、というかアウェイに近い仕事でした。……とはいえ、文章を書いたというただそれだけなら「物書き」としての仕事の範疇でまだ「いつもどおり」なのです。なんと、今回はそれに加えて数点のイラストも担当していたりします。私、ライターだけじゃなくイラストレーターにもなってしまいました。
「まだ影も形もない未来の自衛隊装備、『こんなのを採用することを考えている』という雲をつかむみたいな話しか出てない装備について、想像で描く」という、本職のイラストレーターさんでもかなり苦労するんじゃないかというハードルの高い依頼でした。マニアな方々が集まってる掲示板とかサイトとか参考にして採用になると思われるメーカーや仕様などについて方針を固めた上で、既存の兵器(あるいは民間機)の写真で著作権フリーなものを探して(あるいは自分で撮影して)、それをトレースした上で形や仕様を変更して色やマーキングを自衛隊仕様に変えて……。
まあ、大変なことは大変でしたが、やってて楽しい作業ではありました。
予想外だったのは、入稿した直後(一ヶ月後とかそこらへん)に、描いた機種の一つについて実際に採用されるメーカーが防衛省広報から発表されたのですが、それが大方の予想とは違うものだったため、その「大方の予想」を参考に描いたイラストが大外れになってしまったことです。まあ、そりゃ仕方のないこととして諦めるしかありません。マニアな方々も掲示板では「なぜ○○なんだ、絶対●●のほうが要求を満たしている!」とか喧々諤々でしたし、軍事評論家って肩書がある人ですら「この選択は間違いだ」的な記事を書いたりとか、もうあちこちでえらい騒ぎでしたから、私ごときが描いたポンチ絵に目くじら立てる人もいないでしょう。
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