説明書はものすごく分かりづらい、同じような形の部品が大量にあってものすごく作りづらい、基本的に素人お断り、そういう感覚が当たり前だった戦車模型の世界が、「ガールズ&パンツァー」の大ヒットと、それに伴う空前の戦車模型ブームのおかげで、一気に様変わりしている。「硬派なミリタリーモデル専門メーカー」というイメージだったファインモールドのブースも、今回もまるでアニメキャラグッズメーカーのような様相を呈していた。
……と思いきや、度肝を抜かれた実物大戦車模型の展示。同じガルパンイベントで展示されることが多いIV号戦車の実物大模型より、ずっと「それっぽい」佇まいがあるような気がする……。
まさかの新金型、日本軍戦車が新発売
11月公開予定の劇場版に登場する(らしい)日本軍戦車がいきなり3機種も「ガルパン仕様」にて発売されるとの発表。うち1機種は新金型というから相当に気合が入っている。劇場版についての情報は、現時点では特報映像とPVしかなく、それを見る限りでは「なんか、ちらっと登場するっぽい?」ってことくらいしかわからないのだが……。
「日本軍の戦車」っていうと真っ先に想像されるのがこれかも。九七式中戦車「チハ」57mm砲搭載・新車台。この機種自体は、日本軍を代表する戦車ってだけあって既に模型として発売済だけれど、それがガルパン仕様となっての新登場ということになる。11月上旬発売予定とのこと。
これもチハの別バージョン、九七式中戦車「新砲塔チハ」前期車台。変更になるのは、履帯が一体型のプラスチック製になることと、エッチングのマフラーメッシュが付いてくること、デカールが付いてくること、そして組み立て説明書が描きおろしになっていること。
そして、メーカー自ら「まさかの完全新金型」と謳う新製品、九五式軽戦車「ハ号」。冒頭で紹介した実物大模型がまさにコレ。
ランナーのパーツ構成を見る限り、実に組み立てやすそうな模型になっている。一昔前、具体的には「ガルパン以前」の、「どれがどこにつくパーツなのか、どれが必要でどれが必要でないのか」が全く見当がつかない素人お断りの模型とは全く別物である。世の中、なにがどういうふうにきっかけになって変わっていくのか、わからないものだとしか……。