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第55回 全日本模型ホビーショー 東京マルイの新製品(3)

ストックなんて飾りです。考えの古い爺さんどもにはそれが分からんのです

ライフルのストックは、「(1)発砲の反動を肩で受け止めるため」「(2)照準時にシッカリと銃を保持するため」の2つの目的があるわけだが、少なくてもエアガンでは反動はないので(1)は必要ない。残るは(2)なのだが、「ストックを正しく使い、ライフルを正しく構える」というのは実のところけっこう難しい技術だったりする。物心ついたころにはもうエアガンやモデルガンを持って遊んでいた我々みたいな人間ならともかく、サバゲフィールドの定例ゲームに初参加の、「銃なんて初めて持ちます~」みたいな少年少女だったりすると、ライフルの構え方をちゃんと教えようとするだけで半日経ってしまったりするくらいだ。

この点、ストック無しの銃は楽である。どんなテキトーな持ち方したって、ちゃんと視線とサイトとターゲットを一直線に揃えることができる。銃の後部を目のすぐ前に持ってくるような、反動がある実銃だったら確実に鼻の骨を折るような構え方でも、エアガンならなんの問題もない(ブローバックのハンドガンは別だよ!)。サバゲフィールドでのレンタルガンとしてド定番となっているG3SASなんかはその代表だ。
 

M4パトリオットHC。ストックを取り去り、M16/M4なら無くてはならないバッファチューブも取り去り、「大型のピストル」みたいな形に仕上げた超短縮形のM4バリエーションだ。「しっかり構えて正確に撃つ」みたいな使い方には向かないが、誰でも特別な練習なしに手軽に簡単に使えて撃てる初心者向きサバゲウェポンになるんじゃないだろうか。
発売は「2016年春頃」を予定しているとのこと。
バッテリーの収納場所はハンドガード内。一般的なレールハンドガードではとてもバッテリーが入らないので、一風変わったデザインのものになっている。側面のレールは前部と後部のみで中央部はまっ平らだ。通常のM16/M4ではリアサイト下から後方に引っぱるチャージングハンドルが、ハンドガード横に移設されている。ハンドルは左右どちらからでも操作可能で、ハンドルを引けばエジェクションポートが開いてHOPの調節ができるという点は他のM16/M4系と同じ。
フラッシュハイダーとアウターバレルはアルミ削り出し。
その一方で、フロント/リアサイトは樹脂製となっている。軽量化が目的とのことだが、「どうせ外してドットサイトとか付けるなら贅沢なもの付けなくてもいいでしょ」的な割り切りもあるのかもしれない。
こちらはリアサイト。フロント/リアともに可倒式になっていて、倒した状態でもハンドガンみたいに狙えるデザインになっている。
190連のショートタイプ多弾倉マガジンが付属する。グリップは曲面主体の握りやすいデザインのもの。ストックのあるライフルと違い、グリップだけで銃を保持する機会が増えるピストルタイプの銃だけに、これはありがたい。
レシーバー後端にはスリングスイベルが付いている。ここに着けたスリングを肩に回して、銃を前方に押し出してスリングで突っ張るみたいにして撃つと、ストックがない銃でもライフルなみに安定して撃てるなんてテクニックもある。実銃で言うところのバッファーチューブはレシーバー上に移設されたという設定になっているはずだが、ちょっとそこらへんのデザインはショボーンな感じ。まあ、エアガンユーザーの多くはそんなことあんまり気にしないだろうし……。
別売りで発売予定の「ツインドラムマガジン」。サドルマガジンなんて呼び方をされることもある。装弾数は1200発を予定、価格は未定とのこと。ハイサイクル電動ガンでこの弾数を撃たれたら、弾数制限の無いゲームだったら相手ゲーマーは相当に困らされることだろう。
池上ヒロシ

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池上ヒロシ

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