いよいよ夏の到来。APSカップ本戦が間近に迫ってきました。今回はエントリー期間が短く、危うく申し込みしそこねるところでしたが、なんとかエントリー完了、本戦に備えるのみとなっております。
ブルズアイ・プレート・シルエットの3つのステージを通しての練習もいいけれど、一つ一つのステージのみに絞ってひたすら練習するというのも、それはそれで役に立ちます。前のステージの結果とか、次のステージの心配とかせずに、「これから撃つこの一発」だけにどれだけ集中できるかが射撃競技のキモです。
というわけで、シルエット競技とブルズアイ競技(のアレンジ)だけをひたすら行う2つのマッチを、月に一度赤羽フロンティアビル射撃場にて開催させていただいております。参加資格みたいなものは特にありませんので、ぜひみなさんお気軽にどうぞ!
それでは、6月7日に開催された「ひたすらシルエット&ブルズアイ」の結果をお送りします。
ブルズアイ系の競技だと公平で均一な採点がなかなか難しかったりしますが、シルエット競技ならスコア集計にほとんど恣意的要素が入る余地がありませんから(ターゲットを落としたか落とせなかったかの二択ですもんね)、意外にポスタルマッチに向いてるのかもしれません。「やるならウチんところも参加したい」というAPSシューターさんグループがありましたら、ぜひご連絡ください。
さて、その「ひたすらシルエット」。第0回の前回は、あと一歩でパーフェクトというすさまじいスコアを見せてくれたタマイさんを除き、だいたいみんな「半分も当たれば御の字」って感じでしたが、第1回となる今回はそれよりは少し良くなった感じです。私個人は今回はちょうど半々、確率にして50%という結果でしたがこれでも前回よりは良くなってるわけでして。
優勝はシマヤさん。ご自身のブログにも書かれてますが、ノーベルアームズの新製品、「COMBAT 80」というドットサイトをAPS-3に搭載してのご参加です。ほぼ全部がプラスチック製で羽のように軽いと同時に、そのプラスチックがなんだか知らんがやたらと硬くて頑丈で信頼性が高く、「3MOA」という表示の割にはドットが小さく鋭くて照準しやすい(というか他の「3MOA」を標榜するドットサイトのドットがにじみすぎって話も)、オマケに実売で5000円台という超激安価格。シマヤさん自身、「ターゲットを見たまま撃てるってのがこんなに楽なものだとは……」と、熱くその使いやすさを語っていらっしゃいました。
※書き忘れてましたが「ひたすらシルエット」では、ドットサイトなどの光学サイトと、アイアンサイト(オープンサイト)、APSカップでいうところの「フリー部門」と「オープン部門」は全く区別せず同じ土俵での勝負という形にしています。
光学サイト付きの銃といえば、今となってはずいぶんと珍しい存在となった「ピストルスコープ」を搭載して頑張っているのがウエキさんです。素通し(倍率なし)のレンズにドットを投影するドットサイトと異なり、ターゲットを大きく拡大するピストルスコープは人並み外れた据銃能力(銃をしっかりと静止させて構えることができる技術)が必要になります。ありていにいうと「上級者向け」なわけです。
これまで、このピストルスコープ付きのAPS-1グランドマスターで幾度となく素晴らしいスコアを記録してきたウエキさんだけに、「遠距離精密射撃」の能力を遺憾なく発揮できる「ひたすらシルエット」なら、いつも以上に独壇場になるのではと思われたのですが……。あれ?あれれ?というスコアが続きます。調整が上手くいっていなかったのか、それともたまたま今日は調子が悪かったのか。
私個人の話になって恐縮ですが、先週の半ばに首を寝ちがえてから、数日間くらい「全く首を曲げられない、横向けない上向けない」という状況が続いてました……日曜日には少しはマシになってましたが。以前は、寝ちがえなんてその日の昼には治ってたのに、今じゃ何日も痛みが続きます。これが年令を重ねるってことなのでしょうか。まあとにかくそういうわけで、1シリーズ3分でおわる「シルエット」ならともかく、15分間撃ち続けの「ブルズアイ」に耐えられるかどうかちょっと不安でしたが……。
なんとか、そこそこ良い点数で終わることができて一安心。このくらいのスコアなら、このマッチの言い出しっぺとしての面目は保たれたろうな……と思って他の人のスコアみたら、なんかやたらとレベル高いし!
第2シリーズに至っては、ウエキさんが脅威の196点というハイスコアをたたき出しました。以前、ヤマナカさんが同じくらいのスコアを出したことがあって、しばらくシューティングレンジにターゲットが飾ってあったりしたことがありましたが、それに迫るスコアです。スゴイワザマエ!
※他人が良い結果を出した時には、心からそれを賛美し大いに褒めろ……ってのは「ラリー・バッシャム」のメンタルトレーニングの本にも書いてあることですが、いざそういう状況になるとついつい憎まれ口みたいのが先に口を付いてでてきてしまいます。……私はまだまだ人間として未熟です、ダメ人間です。
これこそピストルスコープの効果か……と思いきや、なんとウエキさん、「ひたすらブルズアイ」に入ってからピストルスコープを外しています!? 「アイアンサイトの方が狙いやすい、凄い撃ちやすい!」とのこと。ピストルスコープが養成ギブスみたいな役割を果たしていて、それを外した途端に一気にパフォーマンスがアップしたのでしょうか。
私はといえば、第2シリーズは第1よりも良い感じで撃てて、少しは追いつけたかと思いきやむしろ離されててショック受けたりしながら、とにもかくにも最後まで撃ちきりました。終わってみればハイレベルなデッドヒートを制したのはヤマナカ社長! 第1~第3にいたるまで、安定したハイスコアで勝利を収めました。
さて、次回、7月のピンポイントシューティング(といいつつ、ピンポイントシューティング自体はここんとこ全然やってませんね)ですが、さすがに第1・第2の日曜日となると第3日曜日にあるAPS本戦の練習でミッチリですので、本戦が終わった次の週の日曜日である「7月26日(日曜日)」に開催します。APS本戦では、私も(本戦頑張る傍らで)「ひたすらシリーズ」のアピールに力を入れますので、皆さんも一緒の机になった人とかにさり気なく「面白いマッチがあるよ」みたいな感じにお知らせしていただけると、とっても嬉しいです。