葛飾区から見ると東京を縦断しなきゃならないようなところだから「凄く遠い」というイメージがあったのだけれど、調べてみたら電車を使うと、亀有からだと乗り換えがたった1回で伊勢原駅まで行けることがわかった。その乗り換えもホームで降りて反対側、向かいに止まってる電車に乗ればいいだけという、感覚的には「電車で一本」に近いものだ。駅からはバスを使うことで、射撃場のすぐ近くまで行ける。長瀞射撃場の時と違って、こっちはけっこうガチで「歩いてすぐ」な距離にバス停があって、ライフルの人でも普通に荷物担いでバス停から歩いていたりするようだ。
電車で一本といっても、クロスシートでもボックスシートでもない普通の通勤車両に2時間ちかく座りっぱなしというのはけっこう疲れるものがあるのだが、自分で車運転して都内の渋滞を抜けていくよりはずっと楽だ。バスは1時間に1本どころか1日に5本しかない超ローカル路線だが事前に時間を調べておけば問題ない。
SB射場とエア射場がシームレスに横に並んでいるのがこの射場の特徴。ビームの施設も特に隔離されておらず、エア射場で普通に並んで撃っている。射撃場の入り口(受付)を1Fとすると階段を登った2Fに射撃場があるが、車で少し坂を登ると射撃場のすぐ後ろに車を横付けできる。車いすの射手や、そうでなくても大きな荷物がある場合などはここからとりあえず搬入してしまってから自動車を駐車場に移動しておく、みたいな使い方になるのだろう。まあ、ピストルの場合は小さいカバン一つで全部足りてしまうので搬入の手間なんかないのだけれど。
ただ、他の射場に比べると少し机が低い気がする。机の上にガンケースを置いて、その上に銃や弾の缶を置くことでなんとか違和感なく使える高さになった。
その場合は射撃場の人に頼むと、工具を持ってきてくれて交換器を右から左に付け直してくれる。ちゃんと左側の位置の床にもネジ穴は埋め込まれているから大丈夫だ。
これだけ立派な射撃場を11年間もの間、何にも使わずにほったらかしにしてあったっていうんだから、もったいない話だ。もう再開なんか無理だ諦めよう、みたいな話を聞くことすら珍しいことではなかった。きっと、いろんな方面でいろんな人達が苦労した、その成果なのだろう。兎にも角にも再開したことはめでたい。総合射撃場としてはおそらく関東圏で唯一の、現実的な範囲で「電車・バスで行ける射撃場」なわけで、都心部では物凄い勢いで増えているという自動車を持たない層でも気楽に射撃を楽しめる場としてどんどん活用していってもらいたいものだ。