ISSF公式のものも銃砲店に売ってはいるのだけれど、ただのナイロン製のヒモのくせに「かんべんしてくれ」って感じの値段が付いている。さすがにみんな「この値段はないわー」と思うのか、身近にあるいろんなものを流用して自作しているようだ。草刈り用のナイロンワイヤーなんかが定番だが、葛飾ライフルのデューク棟梁さんが「100円ショップに売ってたナワトビがちょうど良かった」ということで、奥戸射場にて「ご自由にどうぞ」と配布してくれたので、早速2本ばかり頂戴してきた。
だがエアピストル(モリーニCM162)に使おうとすると、コンペンセイターに引っかかってワイヤーの先が銃口から出てこないという問題が発生。はてどうしたもんかと試行錯誤することになった。
巻き癖が付いていてカーブしているので、どんなに角度を変えてみても引っかかる。なら巻き癖を取ってしまえばいいじゃないかとおもいきや、そうすると今度はチャンバーから差し込むのが難しくなる。エアピストルは装薬ライフルみたいに銃身の後ろは空いていないのでナイロンワイヤーを斜めから差し込む形になるから、まっすぐだと逆にやりにくくなってしまうのだ。
銃口から飛び出さなくてもOKなんじゃないかと一縷の望みをかけてルールを読みなおしたけれど、ワイヤーの長さについて「装弾されていないことを明示するため、銃身より長くなければならない」と書かれている以上、銃口とチャンバーの両方から一本のナイロンワイヤーが飛び出している状態になって初めて「セーフティフラッグを使って安全状態を明示した」とみなされることは確実だ。
写真は使用後のものだと汚いんで使用前のキレイなものだけれど、ブラシ部分は使わないので使用後のものでも構わない。
海外のモリーニユーザーの人たち向け検索用ワード:Morini CM162 safety flag
「銃口から差し込めばいいじゃん」って思った方もいるかもしれない。それもひとつの手だとは思うのだけれど、セーフティフラッグというのは「フラッグ」というその名前の通り、片方の端に「旗」を取り付ける必要がある。そしてその「旗」はチャンバー側にあるのがお約束になっているようだ(ルールで義務付けにはなっていないようだけれど)。銃口からワイヤーを差し込むと、チャンバー部分に「旗」を明示することができないという問題が生じる。だから、こうやってチャンバーからワイヤーを差し込み、銃口から飛び出させようと頑張ったというわけ。