Categories: 実銃射撃

新しくなった千葉射場

千葉県の「小間子(おまご)」というところに、エアライフルとスモールボアライフルが撃てる射撃場がある。東京から簡単に日帰りできる場所にある装薬銃を撃てるライフル射撃場としては、おそらく最も距離的に近い射撃場の一つだ。八王子とか多摩地区の人だと山梨の方が近いかもしれないけれど。

先日の日曜日、その千葉射場で開催された「全関東大会」という大会に参加するために久々に行ってきたので、簡単に射場紹介などをしてみたい。

この射撃場、正式名称は「千葉県総合スポーツセンター射撃場」という。作られてからけっこう古く、前に行った時はそこかしこに老朽化も見え隠れする施設だったのだけれど、千葉国体の会場として使われる際に大改装工事を行って近代的な射撃場に生まれ変わった。ライフル射撃場には全ての射座に電子標的が導入されている。射座の後ろには大型の液晶モニターが天井から吊り下げられ、大きな大会でファイナル競技をやるときなどはそこにその時点での各選手の点数や順位がリアルタイムで表示される。

上の写真は、ライフル射場を上から見たところ。左上にあるのが標的で、右下の建物が射座だ。射座と標的の間に何枚も板が掲げられているが、これは、万が一射手が射座で銃を暴発させ、上方向に弾を撃ってしまったとしても、弾がバックストップを飛び越えて向こう側に飛んで行かないようにするためのものだ。こちらから見ると木製だが、裏側には分厚い金属板で構成されており、まず絶対に弾が貫通するということはないようになっている。

少し離れた場所にはエアライフル射撃場がある。ちょっと掘っ立て小屋っぽいというか、けっして「豪華で立派な施設」というわけではないが、よく手入れされていて使い勝手が良い、気持ちのいい射撃場だ。

エアライフル射撃場の中はこんな風になっている。完全屋内というわけではなく、射座と標的の間は屋根のない「半屋外」みたいな射撃場だけれど、周囲はほぼ完全に壁で囲われているので、強い風が吹いても音が聞こえてきて、飛ばされた枯れ草がちょっとだけ上から降ってくる程度で、標的が揺らぐこともなく、もちろん射座に風が吹き込んでくることもない。12月も半ばという寒い時期の試合だけれど、射座の後ろでは石油ストーブが焚かれていて、その暖かさが十分に伝わってくるので撃っていて寒いと感じることも全くない。

千葉のエア射場で使いづらいところとして良く挙げられるのが、射座の天井がやたらと低いこと。頭がつかえそうになってしまうくらいに低く、さらに標的にむかって傾斜してさらに低くなっているので、銃を構えるときに上にいったん振り上げる癖がある人だとフロントサイトを天井にぶつけてしまう。ピストルだとよっぽど大げさに振り上げないかぎりそんなことにはならないけれど、ライフルだとけっこう頻発するらしい。

ピストル撃ちにとって辛いのが、標的交換器の位置が移動できないため、標的交換するたびに「背後に腕を回して、ターゲットを外して新しいターゲットをセットし、さらに身体をねじって交換器のスイッチを手探りで押す」みたいなことをしないとならないところ。ライフルだと「目の前」に来るようにセットしてある標的交換器が、ピストルだと背後に来るのでこういうことになる。左利きの人の場合は逆で、ライフルの場合に辛いことになる。撃つたびに背後の標的交換器に手を伸ばさないとならないわけで、ピストルと違って身体をコートで固めてるライフル撃ちにとっては大変だろうと思う。

さて試合の結果なんだけれど……。これがまた酷いもので。トリガーはうまい具合に引けるんだけれど引くタイミングとかサイトへの集中がぜんぜん上手くいかなくて、さんざんな結果になってしまった。これじゃあ、来年の1月の石巻、せっかくエントリーしてあるのに、まるで恥をかきに行くようなものになってしまう。なんとかしないと……っ!

池上ヒロシ

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池上ヒロシ

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