今週末には甲州ワインの解禁日を迎え日比谷で山梨ヌーボーまつりが行われ、さらに来月の半ばにはワインツーリズム2012が開催されるという今の時期になって、いまさら昨年のワインツーリズム2011のリポートを始めるという、のんびりさんにも程がある当ブログです。
第2回となる今回は、1日目の後半。予定としては、そのあと2日目を2~3回に分けて掲載すればなんとか終わるんじゃないかと思います。
絵本の中から出てきたんじゃないかってくらいにメルヘンな佇まいをしたアルプスワイン。
このワイナリーの特徴は、「アサンブラージュ」に力を入れているところ。甲州ワインは甲州だけ、マスカットベイリーAはマスカットベイリーAだけで瓶詰めするのが「こだわりのワイン」で、いろいろと混ぜ物をしているのは安く仕上げるためのまがい物ワインだ…みたいな風潮がある中、あえていろんな種類のワインを混ぜることで、これまでには無かった独自の味わいを持ったワインを創りだそうという試みを積極的に行なっている。
一杯100円の有料試飲で出されていた「アサンブラージュTypeR Blanc2010」は、シャルドネ、デラウェア、甲州のブレンドだ。香りはシャルドネ、口に含むとデラウェア、余韻が甲州という面白いワインになっていた。
もうほとんど、少女趣味全開って言っても間違いじゃないレベルである。こういったイベント時ならともかく、普段の営業日に訪れるにはちょっと勇気がいる。あまりのメルヘンさに、初めて訪れた人は確実にビビる。まあ、私は過去に一度訪れたことがあって、今回は二回目の訪問なのだけれど。
ここも例によって、フツーの値段をした一般的なワインが無料試飲、ちょっと値段が高いこだわりのワインが有料試飲といった住み分けになっている。
次に訪れたのは新巻葡萄酒は打って変わって質素な佇まい。……質素というのもホドがあるというか、ほとんど「普通の事務所」。いやそれを通り越して、「田舎のお役所」みたいな雰囲気である。
勝沼のワイナリーってこんな感じで、全く飾りっけの欠片もないような事務所めいたところと、趣味全開のおしゃれな外装・内装をしたところと、両極端に分かれている気がする。
中に入ってみても、フツーの事務所というか、役所の窓口かなにかにしか見えない。そのカウンターにワインがずらっと並べられて試飲が行われている。もうすっかり慣れてしまったが、最初はこのカオスな風景にかなり戸惑ったものだ。
試飲として出されていたのは甲州とマスカットベイリーAの2種。勝沼ワインの代名詞的存在、一升瓶ワインもある。
ここらで日が暮れかけてきた。巡回バスも最終便が回り始めている。だが最後の最後にもう一箇所だけということで、ほとんど駆け込むみたいにして訪れたのが北野呂醸造だ。
最終のバスの時間も間近というところで片付けも始めていたところに駆け込みで訪れた形になったので、カーブ案内なんかとんでもない話。閉めかけの事務所で、近所の人が来て「今日は大変だったね」って慰労会みたいなことしてる状態で、どんなワインだったのかどんな試飲をしたのかどんな話を聞いたのかは全然覚えてない…。
さて、これで1日目は終わり。昨年は山梨には泊まらずに、一度東京まで戻って次の日の朝になったらまた来るという形で参加した。宿泊費と往復の運賃と比べると対して変わらなかったのが理由だが、実際にやってみると、これがけっこう疲れる。今年は既に甲府駅前のホテルを予約済である。
東京行き最終の「かいじ」の到着を待つ勝沼ぶどう郷駅。あらためて写真を見ると、女性ばっかりである。暗いホームでカメラを構えてこんな写真を撮ってる自分、ほとんど不審者だったかもしれない。
さて次回は2日目。モンデ酒造と山梨マルスワイナリーをお送りする予定。