実際に「PLAY!」してみたいオリンピック競技、1位に選ばれたのは意外な“あの競技” — 「アクエリアス」調べ
嬉しいニュースなんだけれど、射撃関係者の間では喜びとか歓迎とか以前に、戸惑いの方が大きかったような気がする。そりゃもちろん嬉しいしなんとか追い風にしていきたいところではあるのだけれど、「なぜ…?」って気持ちのほうが先に来てしまう。だってこれまでことあるごとに「平和の祭典であるオリンピックに、なぜ人殺しの訓練が混じってるんだ」とか、さんざんあることないこと言われて迫害され続けてきたんだから…。
でもまあ、良いニュースだってことは間違いないんだろう。多分。射撃スポーツってものが、それがどんなものなのかっていう実態はあまり知られていなくても、「なんとなくやってみたい」と思ってもらえているんだって事実はずいぶんと未来に向けての希望が開けるってものだ。
アンケートを取った日本コカ・コーラのサイトにも、その結果を受けて射撃を体験してみようという動画がアップされた。「アクエリアス プレイ! パーク」というコーナーで、大林素子さんがビームライフルを体験するというものだ。
講師役をつとめるのは中央大射撃部の清水綾乃ちゃん。多分、「日本で最も顔が知られているライフル撃ち」じゃないかと思う。年末のバラエティ番組(なんとかDASHとかいうやつ)で、東京マルイのVSR-10を使って「隣のマンションの部屋の蛇口を締める」とか、「回っている回転寿司の上に立ってる旗を撃ち倒す」とか、なんぞよくわからんチャレンジをさせられている。えらく可愛らしい子なので放送直後から人気爆発らしい(でなきゃ年末番組の常連にはならんだろう)。やっぱりテレビの影響ってのは凄い。しかも、視聴率がそれなりに取れてる年末のスペシャル番組だし。
動画では、ひととおりライフル射撃の紹介をしたところでビームライフルを使っての体験に移り、最終的には大林さんと綾乃ちゃんで「3本勝負」を行うという展開になる(大林さんが依託射撃、綾乃ちゃんが肘射というハンデ付き)。結果としては最後の最後で大林さんが自分の心に敗けるという(これを当てれば勝てるという状況で、当てたいって気持ちが先走りすぎたんだろうね)、射撃の醍醐味を見せてくれる展開となっていて、もしかしたら台本どおりなのかもしれないけれど、なかなか「見て面白い」ライフル射撃の紹介動画になっているんじゃないかと思う。
「やってみたい競技」のアンケートで「射撃」と答えた人は、もしかしたら「だって、日本じゃできないからね」というような気持ちがあったのかもしれない。それは誤解であって、基本的には誰でも楽しめるスポーツなのだが、それがあまりにも知られていない。実際に体験してみれば、やたらと面白いということも分かってもらえるのだけれど、貸し銃を使ったエアライフルの射撃場ってものが(銃刀法の改正で)絶滅してしまった今となってはそれもかなわない。
「観るより、やるほうが超楽しい。」というのは、この動画を公開しているアクエリアスが考えたキャッチコピーだけれど、射撃をはじめとした的スポーツってのはまさにそういう類のスポーツだと思う。やってみて初めてその面白さが分かる。ビームやデジタルといった、「免許だの所持許可だの無しでも撃てる射撃競技施設」も多い。上のアクエリアスのサイトには「全国にある射撃が体験できる施設一覧」というコーナーがあるけれど、そこに載ってなくてもビームやデジタルが置いてある射撃場ってのはけっこうあちこちにあるので、興味を持った方は、とりあえずは最寄りの市役所とか区役所の「スポーツ振興課」みたいなところに問い合わせてみては?