モデルガン・グラフィックス

発行:イカロス出版
発売日:2012年5月18日
定価:¥1,800(税込)

同じくイカロス出版から、モデルガン本が出ています。掲載されている製品の半分近くが現在入手不可能、あるいは極めて困難だったりするという、普通の出版社だったらまず企画が通らないんじゃないかとおもわれるチャレンジャーな本ですが、なかなか評判が良いようで一安心です。

この本の見所はいろいろありますが、私は写真が一番の見所だと思います。撮影は釣巻さんです。この名前を聞いて「ああ、あの!」ってすぐ思い浮かぶ人は、かなりの業界通だと思います。「以前、スモーキズガンファクトリーの代表だった方で、JACや東京ファントムや、その他大手メーカーの宣伝写真の多くを担当していたフォトグラファー」とまで説明してもピンとこないかもしれません。ですが私は声を大にしていいたい、釣巻さんの写真はいい! 凄くいい! 銃そのものの特徴や魅力を1枚の写真で表現するためには、どこをどういう角度で撮ればいいのかを熟知していて、あと光の扱い方が天才的で、小物の配置が絶妙で、ほんとに私、釣巻さんの写真が大好きなんですよ。

この本、掲載ページは44ページですが、MGCのGM2が載っています。ABSの地肌そのままの発火モデルガンです。実物を見ればプラ丸出しのフツーのモデルガンなんですが、釣巻さんの手にかかると、「これ、ヤバいんじゃね?」ってくらいの超リアルな金属感バリバリのガバメントの写真になってしまいます。正直、目を疑いました。なにをどうやって撮ったら、ただのプラ製の古びたモデルガンがここまでヤバげな写真になるのか…。

で、私はこの本でどこを担当したのかといいますと、巻末近くに載っている「モデルガンを自分で作ってみよう」のコーナーです。自分で作業工程を撮影しながら、マルシンのM92FとHWSのM19、2挺のキットモデルガンを組み立てていく様子を解説したものです。記事としては会心の出来ではあるのですが、釣巻さんの素晴らしい写真の後に私の写真が載ってるわけで、胃がキリキリ痛む思いです…。

発売以来、モデルガンショップ「アンクル」さんにはこの本を参考に問い合わせする人が殺到しているというモデルガン・グラフィックスは全国書店で発売中です。見かけたらぜひお手にとって見て下さい。

池上ヒロシ

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池上ヒロシ

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