Categories: 実銃射撃

本物のライフルって良く当たるもんだねえ

数年前、都内にある銃砲店を訪れた時に、物凄く古めかしいライフルが中古銃の棚に並べてあるのを見かけた。もとはアンシュッツ製のオーソドックスな競技用ライフルなんだけれど、バレルをシーレンのものに交換してあったり、機関部にオクタゴンな感じのスリーブがかぶせてあったりとやたらと手が加えられていた。なんでもアメリカまで送ってカスタムバレルに付け替えたとかなんとか、時代的なことを考えたらそれだけで今の最高級ライフルの数挺くらい買えてしまえそうな金額がつぎ込まれたものだけれど、商業的価値としては「単なる古めかしい旧型ライフル」でしかなく、値段は衝動買いができるレベルのものだった。

というわけで、衝動買いしてしまい、空気銃とは比べ物にならないくらい面倒くさい所持許可手続きの末に自分のものとしたライフルだ。

「段級の縛りだとか、年に数回公式な大会に参加しないとダメだとか、そういうシガラミがない気楽な射撃もやってみたいなあ」ってのが購入動機の一つだった。購入したときには、スモールボアライフルってのはそういう楽しみ方ができる銃だったのだ。しかし購入直後、所持許可手続きをしている最中に銃刀法の改正があって、スモールボアライフルであろうとも「装薬銃」を所持し続けるためには技能講習を受けろだとか、いろいろと決まりが追加されてしまった。日ラに所属していて大会に出てれば講習免除にはなるけれど、そのためには最低でも年に2回は大会に参加した上で、段級でいうところの「1級」以上の点数を1回以上は記録しないとダメなんだとか。

ピストルなら1級以上とかぜんぜん平気で楽勝なのだけれど、私はライフルは素人。エアライフルでの基礎がないんだから当たり前なんだけれど。

調べたらスモールボアライフルの伏射60発競技における「1級」って、540点が基準点なんだとか。9点平均ということになる。スモールボアライフルの公式ターゲットの9点圏って、直径が25mmかそこらだ。50mも離れたところにある、だいたいそこらへんの中に安定して撃ち込めるくらいの腕がないとダメってのは、けっこう厳しくない? ぶっちゃけ無理かも。

と思っていたのだけれど、先日、東京都普及大会でスモールボアの伏射を撃ったときのこと。射撃眼鏡のレンズの角度がどうしても合わず、競技途中で眼鏡を分解して作りなおすとか無茶をやったのだが、それをやる前はシリーズ(10発の点数)が77点とか80点とかそんな感じだったのが、それをやった後は89点とか91点とか大幅にアップしていて自分でもびっくり。なんだ、撃てるじゃん9点平均。ターゲットがフロントリングの真ん中あたりに来た所でえいやってトリガー引くだけで、だいたい真ん中らへんにいくんだねえ。すごいなライフルって。

これならあと何回か大会に出れば1級以上の点数くらい出そうな気がしてきた。技能講習受けなくてもなんとかなるかな?

(2014.8.12 追記)技能講習免除の条件は、「1級以上」じゃなくて「5級以上」とのこと。超楽勝でした。

池上ヒロシ

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池上ヒロシ

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