Categories: 実銃射撃

奥戸体育館ライフル場へようこそ!

JR亀有駅(常磐線)とJR新小岩駅(総武線)の中間位置あたりにある葛飾奥戸総合スポーツセンター。Jリーグ入りを目論む葛飾のサッカーチーム南葛SCのホームスタジアムに作り変えようとかムチャな案が出てきてるなんて話も聞きますが(いや観客席スペースが全然たりないだろう、川の上にでも作るのかと)、そういう華々しい話とはぜんぜん関係なく、体育館の中ではライフル射撃場がひっそりと営業しています。

ひっそりとか自虐的に書きましたが、明るくて広くてきれいで冷暖房も完備していて6射座もある、なかなかに立派な射撃場です。2時間半の利用料がたった400円で済むというのもさすが公共施設です。

奥戸ライフル場は火曜と金曜がビームの日、それ以外はエアの日と分かれています。エアの日は所持許可を持ってる自分の銃を持ってきて撃つことしかできませんが、ビームの日は小学生以上なら誰でも(※)利用可能です。最新式のビームライフル&標的が揃っていますので、入門や体験だけでなく相当に本格的な競技スポーツとしての射撃まで対応します。

※小中学生は保護者の同伴が必要

まったく初めての方や、体験会などで少し撃ったことがあるというだけの方でも歓迎です。奥戸ライフル場には葛飾ライフル連盟所属のスタッフが常駐していますので、銃の取り扱いや狙い方、構え方、点数の記録のしかたなど基本的なことはちゃんとレクチャーします。技術的なことについても質問していただければお答えします。

数年前に奥戸ライフル場のビームライフル設備は最新式のものに入り替りました。

得点表示機にはちゃんと当たった場所が表示されますし、小数点以下の表示にも対応しています(普段はわかりやすくするために整数表示に設定してあります)。

ビームライフル本体、得点表示機、標的はすべて設置済で、利用料金さえ払えば使い放題です。特になにかを持ってくる必要はありません(あえていえば室内履きが必要です)。

ビームライフルとは、弾の代わりにストロボ光で標的を照らし、標的に内蔵されたセンサーで照らされた光の中心を割り出し、そこを「弾が当たった場所」として得点表示機に表示するシステムです。いわば、精密な射撃シミュレーターですね。

れっきとした体育協会が認める公式競技ですので、全国大会とか地方大会が年に何度か開催されています。ジュニアだけを対象にしたものもありますが、大人でも参加できる(年齢制限がない)大会もあります。エアライフルを所持するまでのつなぎ(入門)としてやってる人が多いのは確かですが、エアに行く気は特になくビーム射撃はビーム射撃で楽しむ、というのもそれはそれでありだと思います。

そして今年(2022年)の9月、なんと奥戸射場にあるビームライフルのうち1丁に、マルゼン製のアルミストックが装備されました! 身長や体型、姿勢の違いに合わせて細かい部分が調整可能になっていますので、ビームライフル射撃始めたばかりの人から、学校の部活とかで本格的にやってる人まできっちり全対応できます。[2022.9.27追記]

光線銃といっても要求される精度とかは相当なものがありまして、初めて撃つ人が競技やってる人と同じように立って手に持って構えて撃ったら、的に当てる(点数として表示される場所に当てる)のも至難の業だと思います。まずは机に置いたクッション等に銃を載せた状態で「照準してトリガーを引く」やり方を覚えて、それでだいたい全部10点に入るようになったら机の上に肘を付いた状態で銃を構えて撃つ「肘射」にトライしてみる、みたいな順番になります。

そこからさらに先、大会で撃つのと同じ立射姿勢で撃つとなると射撃コート(ジャケットとズボン)などの装備が欲しくなってきます。高いのを買おうとするとフルオーダーで数十万円とかすごい値段になりますが、セミオーダーやSMLサイズで買える比較的安いコートも出てきていますので、本気度や予算に合わせて選ぶことができます。また、そういった装備はビーム専用というわけじゃなく、エアライフルを所持してからも使えるので、無駄にはなりません。

ご利用の方には、あえてこちらから「もっとこうしたほうがいい、こうすれば当たる、そういうのは良くない」みたいにアレコレと口出したりはしません(ノーモア教え魔!)。けれど、もちろん聞いていただければ大喜びでお答えします。火曜日担当の私(池上)はライフルはそれほど本格的にはやってませんがそれでも基本的な指導くらいでしたらできますのでお気軽にお声がけください(コーチ資格所得のために勉強中でもあります!)。

ところで奥戸ライフル場に備え付けなのはビームライフルのみでピストルは置いてない(買ってもらえてない)のですが、私が担当している火曜日のみ、ピストルも体験できる特典があります!

APS-3(エアガン)にSCATTという射撃解析装置を取り付けたもの、正直にいうと(公式競技になっている)ビームピストル以上に精密で正確な射撃シミュレーターになるのですが、それを火曜日のみご自由にお使いいただけます。

エアガンの先に固定した小型カメラとPCを繋げて、「狙っている場所」をリアルタイムで表示し、空撃ちした衝撃をセンサーで拾って「弾を撃った場所」を記録、画面に表示するというものです。

エアガンとはいえトリガーの引き味とかグリップの形状などは本格的な競技ピストルのものを極めて高いレベルで再現しています。特にこの貸出し用のエアガン(私の私物ですが)には、実銃のエアピストルのグリップ形状を再現したカスタムグリップを取り付けてありますので、「ほぼ実銃そのまんまの感じで撃てる」といっても言い過ぎじゃないと思います。

SCATTは他のエアガンやモデルガンにも取り付けることができます。ご自身でお持ちのエアガン・モデルガンを持ってきていただければ、それにSCATTを取り付けて「その銃で実銃射撃をしたとしたら、どんな感じになるか」を体験することが可能です。……ただ念のために書いておきますが、BB弾を撃ったり火薬を発火したりはだめです!

[※2023/11/20追記]現在はAPS-3 + SCATTではなく、デジタルスポーツピストル(LP10ベース)を設置しています。火曜と金曜の営業時間中はどなたでもデジタルスポーツピストルを使ってピストル射撃の体験・練習ができます。

火曜日担当はピストル射撃についてはけっこう長くやってますので、お求めいただければいろいろとアドバイスも可能です。なかなか体験できる場がないピストル射撃をお試しにやってみたいという方も、学校の部活とかでBPをやっててどうにも行き詰まりを感じてる……みたいな方まで、どうぞご利用ください。

池上ヒロシ

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池上ヒロシ

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