原則として月の最初のほうの日曜日に開催されることが多い(そのくらいの日だとうまい具合に会場が予約できることが多い)亀有北集い交流館でのピストル練習会、8月最初の日曜日である1日に第21回の亀有ピストル練習会が開催されました。
10mプローンを含め全てのAPSステージが練習できるようになった亀有ピストル練習会。中央が10mまで撃てるシルエットレンジ、その左右に5mのブルズアイレンジという配置です。お昼過ぎから、シルエットレンジを片付けて射線を1m後退させることで全体をプレート用に作り変えるというスケジュールになります。なお、一番左はSCATT専用の射座となります。
コロナ感染者数が減る様子すら見せない世の中、対策の一環として公共施設を使う際には「冷房をかけていても換気はするように」というお達しが出ています。お外はカンカン照りの猛暑ですから窓を開ければ熱風が吹き込んできます。できるだけ室外機から遠い場所にある窓を選び、ちょっとだけ隙間を開けたのですが、それでも「天井からクーラーの冷気、窓からは屋外の熱気」が互いに主導権を握ろうと渦巻く環境になりました。自分の部屋だったらこんな、お札に羽が生えて飛んでくような電気代の使い方は恐ろしくてできませんが、公共施設で料金のうちということで遠慮なく。「換気しなさい」ってのは上から言われてることですし。
それではまず、午後イチに行なったひたすらブルズアイの結果から。
私自身はオリンピックのエアピストル競技のライブ中継を見た直後ということもあってモチベーションも上がってて、「めざせ97平均!」とか意気込んで撃ち始めたものの、97を超えられたのは1シリーズだけで全体を通してみれば95平均にも届かないという実力不足を思い知らされる結果となりました。他のみなさんも同様にオリンピックのライブ中継見てたでしょうと思って話題をふったところ、意外とみなさん見てないようで? もちろん見てた人もいるのですがどちらかというと少数派って感じでした。
エアピストル混合や女子25mピストルなんかは平日開催ですからライブで見るのは難しかったというのはわかりますが、女子エアピストルは土曜日、男子は日曜日ですからそれほど難しい時間帯ってわけでもありません。NHKは見逃し配信もしてますからあとから見ることも可能です。なのに見てる人が少数派というのは、APS射手は基本的にオリンピックのピストル競技には興味がないということに?
オリンピックでやってるピストル競技は、使う銃や標的までの距離こそ異なるもののルールはAPSのブルズアイやプレートとほとんど変わらず、基本的には同系統のスポーツである。世界中がメダル獲得のために国家の威信をかけて技術向上に血道を上げたその成果が競われる場がオリンピックだ。だからその競技風景を見ることはAPSをやる上でも大いに参考になる。自分の技術向上にも役に立つし、なによりモチベーションアップにもつながる――
と私は思っているのですが、意外にも「APSと、エアピストルなどの実銃競技は全く別のものであり互いに参考になどならない」という考え方な人ってのは多いみたいです。それどころか、「実銃競技をやってる人が上から目線であれやこれや言ってくるのは心底腹が立つ。そういう人はそっちの世界から出てこないでほしい。APSにはもう関わらないでほしい」みたいに強硬な拒絶反応を見せる人もいたり(亀有ピストル練習会に参加してくださってる方にはそんな方はいらっしゃいませんが)。
かつては、どうしても意見の一致どころか妥協点を見出すこともできず仲違いすることになってしまった方もいました。私は自分の考え方のほうが正しいと――世界中の人が長い時間をかけて取り組んできたピストル射撃の技術や理論が、同じピストル射撃競技であるAPSに応用できないはずがないと思っていますが、それは違う、そうではないと固く信じてる人にまでその考え方を押し付けるつもりはありませんし、そもそもそんなことはできません。
自分になんとかできるのは、自分自身と自分に手が届く範囲のことだけです。というわけで、当ブログや亀有ピストル練習会では、これからもエアピストルや25mピストルなどに関する情報を「APSにも応用できる有用なネタ」として紹介していきたいと思います――できるだけ上から目線であれやこれや言うみたいな感じにはならないように最大限気を配りながら。そこらへんに興味がない方には、ちょっとばかりウザい感じになっちゃうこともあるかもしれませんが、どうかご容赦ください。行き過ぎてるぞコレって思った場合は容赦なくご指摘ください。
ひたすらブルズアイ終了後に、会場をプレート用に作り変えてプレート練習タイムとします。そして夕方に「ひたすらプレート」を開催です。下段・中段・上段に設置したプレートの大きさに印刷した紙ターゲットに対し、公式音声に従って15発ずつ撃ち、合計45発のうち何発当たったかを記録するものです。
プレート練習を初めて数ヶ月、最初のころに比べたら格段に上手くなったとは思うのですが、それでもこうやってきちんとスコアにしてみると上達スピードが頭打ちになりつつあるのがわかってしまいます。前回も38点でした。APSカップのプレート競技で不安なく満射……は難しくても2枚残しくらいでクリアできるようになるためには、横移動のない「ひたすらプレート」だったら余裕を持って満射できなきゃお話にならないんじゃないかと思います。なのに満射どころか「2枚残し」ペースの39にも届かない。外す度合いも少なくなってきて「プレートのすぐそばをかすめた」くらいの外し方しかしなくはなってるのですが、当たったか外れたかだけで点数が決まってしまうプレートでは「惜しかった」というのは全く意味がありません。
なんとかして全弾当てる、それも余裕を持って毎回のようにプレートの中心近くに集弾するように当てられるようになるにはあと何が足りないのでしょう。なんとなく、「こうやって撃てば確実に当たるんだな」という感覚が少しずつつかめてきてるような気がするので、もう少しでなんとかその域までたどり着けるのではないかという手応えだけはあるのですが……。
今回は自分語りばっかりになっちゃってすみません。参加していただけた皆さんにも、それぞれ自分なりの気づきとか反省点とか次への目標とか、いろいろあると思います。APSカップ本大会のエントリーも始まりました。練習では上手く撃てても本番だとプレッシャーが……という方も多いと思います。プレッシャーに打ち勝つ方法というのはいろいろありますが、最も大事なことの一つに「十分に準備をして本番を迎えること」というのがあります。自分はやれるだけのことはやったと納得てきるまで準備ができるかどうか?
次回の亀有ピストル練習会は、8月22日(日曜)に亀有地区センター(今回の会場とは別です)にて開催します。