あまり明るくないご家庭内でもターゲットがはっきりと見えるように明るく照らすためのライティングユニット。希望する声が多かった上から照射するタイプの新型が登場です!
すごいヤツはだいたい持ってる
射撃はいろんな道具を使うスポーツです。とはいえ、「買っただけで点数が上がるような都合の良いアイテムなんてもんは存在しない」というのはよく言われることです。ただ、「大会で上位の人はたいてい持ってて使ってるアイテム」というのはいくつかあります。APSカップにおいてその代表格となるアイテムが、自宅練習用のターゲットです。これ買って日常的に使ってる人は、間違いなくすごい点数撃ちますし大会上位に入ってきます。当たり前といえば当たり前なんですが、単純に言葉の意味だけで言えば、「これを買って使えば、確実に点数が上がる」という究極のズルグッズ、それが自宅練習用ターゲットだと言うことができます。
しかし自宅と練習会場(あるいは大会会場)の明るさには大きな違いがあります。一般家庭の照明というのは普通はけっこう暗めになっています(そのほうがリラックスして落ち着けますから)。練習会や大会が行われるのは体育館やイベントホールなどが多いですが、そういう場所の照明は自宅リビングの照明に比べてざっと2~3倍くらい(ルクスで比較)の明るさがあります。更にいえば実銃射撃での公式ルールだと標的面の明るさはさらにその倍くらいは必要で推奨は3倍くらいだと定められています。
参考までに、JISで定められている作業内容や空間の用途に応じた「推奨照度」の表です。一般のご家庭のリビングなどは100~300ルクスくらいが適当だと言われています。会社の事務室などは750ルクス、大型店の店内は1000ルクス(APSの大会が行われる会場などはここに相当しますね)が推奨照度とされています。なおISSFルールでは標的は最低1500ルクス、推奨は1800ルクス以上であることと定められています。
※画像引用元:
http://www.hikariiku.com/
「まともに射撃するために、最低限必要とされる標的の明るさ」というのは、ご家庭のリビングに比べると桁違いに大きいものなのです。スポーツ射撃は、ターゲットとサイトが形作る絵(サイトピクチャー)を頼りにして照準します。どれだけ正確なサイトピクチャーをイメージできか、そしてそのイメージのサイトピクチャーをどれだけ忠実に再現できるかが重要になります。薄暗い標的では目に入ってくるサイトピクチャーもあやふやなものになってしまいます。そんな状況で練習を積み重ねても、「正しいサイトピクチャーのイメージ」を脳内に形作ることは難しいことです。お手本となるサイトピクチャーがイメージできなくては実際にそれを再現することもできません。
正確な照準をするためには、正しいサイトピクチャーのイメージを脳内に形作ることからスタートです。正しいイメージを作るためには、良質なサイトピクチャーを常日頃から見ていることが必須です。そのためには標的の明るさを確保することはとても重要です。
あきゅらぼ通販にて販売しているAPS射撃のための自宅練習用ターゲット「ブルズアイ・ホームトレーナー」に対応したライティングユニットについて、従来の下から照らす方式のものを購入いただいた方からのご意見をもとに改良したアップライト型ライティングユニットを開発、このたび新発売となりました。詳しい内容を紹介したいと思います。
「より均一に」をモットーに
使用しているLEDユニットは従来型と同じですが、直接ターゲットに向けるのではなく、ラッパ型にした反射板に当ててからさらにPP板にて拡散した光がターゲットに当たるようにしています。これによりターゲット全体が均一に照らされるようになり、一部分だけが明るく、他が暗くなるようなことがありません。
「ブルズアイ・ホームトレーナー」の上板のうち一枚を外して交換する形で取り付けます。
組み立て式のキットになっています。LEDユニット(配線済)、ACアダプター、反射板用のMDF板5枚とPP板1枚です。
アルミホイルと両面テープを、ご自身でご用意ください。アルミホイルは8cm x 9cmくらいあれば十分です。
組み立てた時の内側はこんな感じです。アルミホイルを一度クシャクシャに丸めてから広げて貼り付けることで良い感じにシワができて光が拡散されます。アルミホイルには、MDF板の継ぎ目から光が漏れるのを防ぐ役割もあります。
MDF板の組み立てには木工用ボンドなどを使うのが定番ですが、この製品についてはPP板に取り付けることで全部品がしっかりと組み合うように設計してあるので接着剤はとくに必要ありません。
上から照らす形になったことで、たくさん撃ってBB弾が下に溜まっても明るさが変化したり、BB弾の動きで照らされる光が揺らめいたりするようなことがなくなり、より実用的になりました。
[10/18追記]
「ブラックホールI」に、この新型ライティングユニットを取り付けるためのキットも作りました。簡単にできると思ったのですが普通に上フタに取り付けるとターゲットの上部分しか照らしてくれず下の方が暗くなってしまったため、ライトの固定位置を調整して少し手前に張り出す形に変更、それに伴いターゲット上にあるパーツを1枚だけ透明なポリカ製に変更するなどして、なんとか全体が均一に照らされるように調整できました。
取付キットは、PP板1枚とポリカ板1枚のセットです。ライティングユニットおよびブラックホールIは別売りになります。
購入は「あきゅらぼ通販」からどうぞ。