8月になりました。パリ五輪での「無課金おじさん」によるピストル射撃大ブームが巻き起こってから、早いものでもう1年になります。あのときに「自分もあんなふうにエアピストルを撃ってみたい!」と思い立って、奥戸射場まで来ていただいてビームピストルでの競技射撃を初めた方から、ついに念願かなってエアピストルの所持まであと少しになっている人が何人か出てきました。
生まれて初めてビームピストルを手にしてから1年かそこらでエアピストル所持というのは、かなり早い方ではあります。思い立ってすぐに日ラまで入会、大会参加2~3回で初段獲得、即座に推薦申請を出したところ思いのほか早く推薦が降りた――と、ほとんど最短距離というかAP所持RTAといってもいいくらいです。
いざエアピストル所持となると、自分用の銃を決めて買わないとなりません。何を買うか? ビームピストルのときは「興東電子のビームピストル」以外に選択の余地なんかありませんでしたが、エアピストルとなればメーカーも機種もよりどりみどりです。値段も高いのもあれば安いのもありますし、中古品もあれば新品もあります。悩みはつきません。
円安の影響で銃の値段はうなぎのぼりの一方です。直近の銀座銃砲店のサマーセールのカタログを見ますと、ステイヤーEVO10Eは47.4万、モリーニCM200に至っては52.6万円と、目の玉が飛び出るような値段になってます。僕がモリーニCM162E買ったときはその半額くらいだった記憶が……。
銀座銃砲店さんの2025サマーカタログより、エアピストルの価格表ページ。
こうやって価格表を見ると、一つだけやけに安いエアピストルがあるのがわかります。それも、わざわざ一番最初に掲載されてます。商売の鉄則で言えば、「一番売りたいのは一番最初か最後に」って言われてます。ということはこの最初にあるやつ、パルディーニのK12というエアピストルこそが、銀座銃砲店さんとしてはイチオシのエアピストルってことになるんじゃないでしょうか!?
これ実は私がカタログの並びだけ見てテキトーなこと言ってるわけじゃなく、なんどか銀銃さんに訪れてお話を聞いているうちに、明らかに「パルディーニ推し」であることがこれでもかって伝わってくることが何度かありまして、かなり確証を持って言ってます。「メカニカルトリガーのエアピストルの中では、トリガーの感触も調整のしやすさもダントツに良い」というコメントも聞いたことがあります。
パルディーニK12(公式サイトの画像)。トリガー上部の機関部左右に、極太のシルバー3本線が刻まれているのがパルディーニ製の競技銃の特徴。
パルディーニは、エアピストルの世界ではいまいちマイナーですが、25mピストル(セミオートの装薬ピストルを使う競技)の世界では圧倒的シェアを誇る大人気メーカーです。25mピストル競技の試合会場を見ると、ほぼパルディーニのワンメイクマッチなんじゃないかってくらいパルディーニだらけです。
同じピストル競技なのに、なぜエアピストルだといまいちマイナーになってしまうのか? なにか問題があるのか? 特に問題がないなら、この価格差は十分魅力的だしパルディーニを買おうって人ももっと増えるのではないか?
海外射撃BBSであるTargetTalkでパルディーニについて語っているトピックがありましたので、抜粋して引用してみたいと思います。途中まではあたりさわりのないトピックだったのですが、唐突にあふれんばかりのパルディーニ愛に満ち溢れた方、名付けてパルディーニキが登場して一気に熱いスレへと変貌しました!
なぜパルディーニK12って人気無いの?
引用元:TargetTalk(Why is Pardini K12 unpopular)
- YouTubeでピストル射撃競技をやってる動画をいくつか見たのですが、ステイヤーとモリーニばかりで、パルディーニK12はほぼ見ません。これって、何か特別な理由があるのでしょうか? もしかしてこの銃には「致命的な欠陥」があったりするのでしょうか? リムファイアピストルではパルディーニ製が圧倒的人気なのに、エアの世界での人気の無さには驚きました。(ジップエリックス)
- K12が導入されるずっと前から30年以上もそうであったからです――という以外の説明を、私には思いつくことができません。(ウィリアム/米国ニューハンプシャー州)
- ウィリアムさんの発言の補足になりますが、モリーニは1992年、ステイヤーLP10は2000年、パルディーニK12は2012年に発売されました。モリーニとステイヤーは最高レベルの射撃で確固たる実績を誇り、設計変更もほとんどありません。そのレベルの射手が実力をつけるまでには時間がかかり、彼ら(そしてコーチ陣)はモリーニとステイヤーが金メダル級の性能を発揮できることを知っています。また、初心者が中古のモリーニとステイヤーを購入し、乗り換えたくないという気持ちもあるかもしれません。
パルディーニのリコイルエリミネーターも発売当初は未検証で、しばらくの間は敬遠されていたかもしれません。この機能に問題を抱えている人がいることは知っていますが、それが一般的なのか、それとも修正されたのかは分かりません。モリーニを使っている人たちは、そもそも不要だと言うでしょう(Gホワイト/マサチューセッツ州)
訳注:弾の発射時に起きるリコイルを打ち消し銃口の跳ね上がりをなくすシステム(反動抑制装置)は、現行の競技用エアピストルのほぼ全てに搭載されています。細かい仕組みは異なり、また名称も異なります(ステイヤーはスタビライザー、ファインベルクバウはアブソーバーと呼んでます)。そしてここ大事ですが、モリーニにはそういった反動抑制装置は一切搭載されていません。「エアピストル競技において、そういうシステムは不要である」というのが信条みたいになってると聞きます。またそれに同調し、反動抑制装置のついていないエアピストルで練習するほうがより高みを目指すことができるという信念を持っているコーチもいるようです。「モリーニを使っている人たちは、そもそも(反動抑制装置などは)不要だと言うでしょう」というGホワイト氏の発言は、その正しいのか正しくないのかどうにも判断のしづらい(そもそもそれを判断することなど可能なのかどうかもよくわからない)、半ば宗教じみた態度がメーカーごとに異なるのだということを念頭に置くと、意味がわかってくると思います。
- K12が導入されるずっと前から30年以上もそうであったからです――という以外の説明を、私には思いつくことができません
訳注:ここまで、「まあ歴史も浅いし、トップが使ってるのがステイヤーかモリーニばかりだからいきおいそれを真似る人が多いし、中古でも手に入りやすいし」とパルディーニ不人気の理由として、誰もが思いつきそうなものを挙げる人が続いてきました。ここらで熱烈なパルディーニ愛好者が登場したら面白いなって思ったら、良いタイミングでまさに!
- もし、ある特定のエアピストルが優れていることが分かっていて、かつあなたの予算に余裕があるなら、あなたはそれを買うべきです。
パルディーニは他のピストルとは異なり、宣伝のためにトップシューターに自社製品を提供したりすることはありません。アブソーバーが問題になるのは、安物の汚れたペレットを使った場合だけです。高価なターゲットピストルで、なぜ弾代をケチって銃を壊す「安物買いの銭失い」をするのでしょう? フェルト製のクリーニングペレットなんかは言語道断です。
パルディーニのアブソーバーはステイヤーとは異なり空気駆動式です(訳注:ステイヤーの反動抑制装置=スタビライザーは射撃と同時に重りがバネの力で後方に動く仕組み。バウやパルディーニのアブソーバーは弾の発射に使うエアの一部を別のシリンダー内に吹き込ませてシリンダー内ピストンを後方に動かす仕組み)。ステイヤーの反動吸収装置が正常に機能せず、何度も壊れてしまった経験をお持ちの方は多いと思います。多くのトップピストルシューターがパルディーニのエアピストルを使用していますが、前述のような「質の悪い弾を平気で使うような」アスリートでなければトラブルに見舞われることはほとんど無いのです。
私は電子トリガーのステアー、モリーニチタン、そして(メカニカルトリガーの)K12を所有しています。K12以外のピストルはバックアップとコーチング用です。クラブのメンバーの一人に私のK12をセッションで使わせたところ、彼はニヤリと笑って「あのピストルは、ほとんどチートだ」と言いました。彼は今、所持している最新のワルサーの代わりとなるK12を探しています。ぜひ手に入れて試してみてください。(サードホイール/イギリス)
- 正直申し上げますと、K12が選ばれないのは不思議なことではありません。といっても、何か問題があるからではなく、単に特別な点がないからです。決してそれが悪いわけではありません。あらゆる面で素晴らしいと思います。しかし、K12は他と一線を画すものではありません。
現在のトップレベルのピストルはどれも素晴らしいので、どのモデルを選ぶかよりも、それぞれのピストルのセッティングの方が重要になります。私は過去2年間、トップレベルのエアピストルをすべて手に入れ、グリップのカスタマイズなども含めて、自分に合ったセッティングを徹底的に行うことで、このテストをしてきました。その結果は、明確な勝者が出ず、ほとんど「退屈」といっていいものでした。基本的にどのピストルも互換性があり、同じ結果を得ることができます。
しかし、私の意見では、K12は最も「売り込み」が少ないです。皆さんが指摘しているように、ステイヤーとモリーニのピストルには実績があり、メダルを獲得し、優れた電動トリガーを備えています。ファインベルクバウとワルサーは革新性と調整機能で売り込んでいます。K12にはどちらもありません。パルディーニは25mの国際大会では圧倒的な強さを誇っていますが、10mでは確固たる地位を築いていません。調整範囲も限られており、グリップ角度は完全に固定されており、これらのモデルの中で最も「ベース重量」が高いなど、様々な問題を抱えています。ですから、パルディーニが「不人気」なのは、誰かがエアピストルを選ぼうとするときに「特にパルディーニを避けている」からではなく、他のブランドの方が判断基準となる「要素」が多いため、多くの人が最終的に別の製品を選ぶことになってしまうだけの話だと思います。(グリッピー)
- 一般的に不人気だった理由についてはわかりませんが、私が購入しなかった理由は、他の選択肢と比べて音が大きすぎると感じたからです。エアピストルの発射音が大きすぎるというのは少し馬鹿げているように聞こえるかもしれませんが、私にとっては切実な理由があり、特に静かなものを探していました。(エアリスト)
- 私の個人的な意見になりますが、サポート不足が原因じゃないかと思います。私の国では、パルディーニの正規代理店から、「スペアパーツだけでなくピストル本体の配送にも問題が発生する可能性がある」と言われました。遅延や通信の問題などです。私はチェコ共和国出身で、イタリアは比較的近いので、これは本当におかしな話です。
私の国では、TauBrno、ステイヤー、ファインベルクバウのサポートが最も充実しています。私は電子トリガーが好きなので、ステイヤーEVO10Eを使用しています。(アークトゥルス)
訳注:サポートに不安がある、修理に時間がかかるってことでは、日本在住の我々にとってはどのメーカーも大差ないってのが正直なところです。パルディーニは銀座銃砲店さんが正規代理店(?)としてイチオシで販売してますので、その点ではサポート体制については(ヘタするとチェコ在住の彼よりも)安心できるくらいじゃないかと思います。
- オリンピック予選のスコアを見たところ、クリスチャン、パオロ、またはフェデリコが別のピストルに乗り換えない限り、男子のオリンピック決勝にはK12の3名が出場する可能性があるようです。(サードホイール/イギリス)
訳注:書き忘れてましたが、このトピックが立てられたのは2024年の7月、パリ五輪の直前です
- 最新型のエアピストルであれば当然のように持っているグリップの3D調整機能をK12は持っていません。これは致命的な欠陥ではありませんが、機能を追加しようと思えばそんな難しくないと思います。なんでパルディーニはこれを「修正」しないんでしょうね?(トディンジャックス)
- グリップを3D調整可能にするには、機械式トリガーなら簡単ですが、電子式トリガーの場合はちょいと話が複雑になってきます。フレームと回路の間に柔軟な接続が必要になり、その結果生じるケーブルとコネクタが信頼性の問題の原因となる可能性があります。(Gホワイト/マサチューセッツ州)
訳注:いやだから機械式トリガーのK12なら簡単だろうってトディンジャックスさんは言ってるんだと思うの
- K12は素晴らしい機械式トリガーを搭載しており、グリップを外すと仕組みがよく分かります。
パリオリンピックではパオロ・モンナがこの銃で銅メダルを獲得しました。
個人的には重すぎると感じます。(ラモンOP/ブリュッセル、ベルギー)
- この質問は、パルディーニK12のユーザーと、他の機械式トリガーの銃のユーザーの両方に向けたものです。これまで、空撃ち練習では電子トリガー(モリーニCM162EI)の銃しか使用したことがなく、1日に約100~120回トリガーを引いています。K12の購入を検討しているのですが、銃のチャージングレバーを頻繁に操作すると、銃の状態やシールの状態に悪影響が出るのではないかと心配です。電子トリガーであれば問題ありません。ローディングレバーやペレットポートはそのまま残りますが、機械式トリガーでは年間36,000回以上トリガー/レバーを引くことになり、かなり多いように思えます!
この私の心配は妥当でしょうか、それとも過剰でしょうか? 私はパルディーニがとても気に入っており、私の国にもパルディーニの正規販売店があるので購入したいと思っていますが、数年後(銃の状態)がどうなるのか心配です。(コワル_1986)
- 不人気というわけではありません。
トリガーは素晴らしく、ピストルは重く、グリップの位置をカスタマイズするためのネジはありません。
耐久性も抜群です。シリンダーを取り外してエアを充填した後は、レギュレーター内に空気が残っているので、1発撃つだけで済みます(K12オーナーから聞いたので確かです)。(ラモンOP/ブリュッセル、ベルギー)
- 新しいPardiniK12には、なにかよく知られた問題があったりしますか? ステイヤー(現在LP2を所有しています)と比べて、銃の全体的な品質はどうですか? まだ購入を検討中で、もう少しお金を貯めて新型ステイヤーにした方が良いのか迷っています。(コワル_1986)
- 【K12をドライファイアで使用した際の経年劣化による信頼性について】
私は初期のK12を所有しており、11~12年間継続的に訓練を行ってきました。ドライファイアのためにコックした回数は3億万回(訳注:「とてつもない数」を意味する英単語が使われてました)にのぼりますが、その間に問題になったのはシリンダーシールの2か所の漏れと、ハンマースプリングのセットが緩んで速度が低下したことだけです。シリンダーシールは、ネット情報を参考に自分で交換しました(訳注:日本だと高圧ガス保安法とかそこらへんの法律の関係で「自分でやるのは絶対ダメ」って言われてる部分です、念のため)。ハンマースプリングの交換には実測でも10分程度しかかからず、作業は簡単でしたが、速度を再度調整するにはクロノグラフが必要です。使用開始から1週間ほど経って少し落ち着くまで定期的にチェックすれば、今後何年も問題なく使用できます。
スプリングを交換しているついでに、自分への誕生日プレゼントとしてレギュレータのOリング2個と発射バルブシールを交換しました。どちらも簡単ですが、高品質のトルクスドライバーが必要です。バレルをスライドさせて取り出すのがベストです(簡単です)。そうすれば、3本のトルクスネジに対して真っ直ぐに合わせることができます。
普段の射撃において、シリンダーを取り外したときはレギュレータ内にまだ空気が残っているので、それを撃って取り除くように注意してください。
発射バルブシールを検査しましたが問題なかったので、そのまま戻しました。後期のバルブは設計が少し異なり、ポリマーヘッドなのでシールがありません。フェルトの破片が反動吸収装置を詰まらせるので、フェルトのクリーニングスラグを使用しないようにとマニュアルに書かれています。また、コッキングレバーを潤滑する場所(金属同士が接触する場所)には、いかなる種類のシリコンも使用せず、SUPERLUBEを使用してください。また、チタン製の反動吸収装置のウェイトには決してオイルを差さないでください。
リアサイトを外した後は、年に一度ウェイトを取り外し、ボルトの内側とウェイトの外側を綿棒で湿らせて(イソプロピルアルコールで濡らさずに)掃除するのが良いと思います。
K12は素晴らしいピストルで、グリップ調整が不要なのでガタつきがないのは嬉しいメリットです。いずれにせよ、本格的なアスリートなら誰でもグリップ調整を行うでしょう。
予備部品については、米国のパルディーニ輸入業者は素晴らしいです。必要なパーツは何でも揃う素晴らしいウェブサイトがあります。また、英国にも経験豊富な輸入業者があり、スプリングのような消耗品であれば、必要な部品を迅速に入手してくれます。他のものを使う理由はありません!(サードホイール/イギリス)
訳注:パルディーニキが長文で熱く語る!
- ご意見ありがとうございます。あなたの知識と経験に深く感謝いたします。パルディーニのトリガーを、電子式モリーニや電子式ステイヤーと比較されたことはありますか? 私の意見では、ステイヤーのトリガーは、モリーニ(クリーンでシャープ、ほぼ瞬時に反応し、非常に満足のいくトリガーでした)と比べて、ゴムっぽくて遅いように感じます。(コワル_1986)
- 私は現役の選手ですがコーチもしているので、予備のピストルが必要なため、貸し出し用にチタン製のモリーニとステイヤーLP10Eの両方を持っています。あなたが両方を的確に表現しているところを見ると、明らかにあなたはステアーとモリーニの両方をかなり使用してきたことがわかります。ステアーは、マイクロスイッチの作動は感じられますが、レットオフにぎこちなさを感じます。モリーニは、マイクロスイッチの作動は感じられますが、ステアーとは異なり、レットオフはクリスプです。
さてK12はどうかといいますと、シアが最適に調整されていれば(調整内容が見えるようになっているので簡単です)、レットオフがクリスプで、クリープ感も機械式のステアー(特にあなたが使用しているLP2)のような機械的な部分がガタガタする感じもありません。
私も小さな子供たちのコーチ用にLP2を持っています。K12のアブソーバーは空気圧式なので機械式のSteyrより優れているように感じます。K12のトリガーシューはほぼ真っ直ぐでちょうど良いですが、指先に圧力フィードバックを良くするために幅を9.2mmから6mmに削りました。私はPardiniとは何の関係もありませんが長年のファンで、数年前にPBをこれで撃ちました。
今のところ他のものと比べてお買い得に見えます。いつも心配なのは故障時のバックアップですが、10年ほど経って自分でピストルの内部を点検するようになったのでその心配はなくなりました(実際には新しいOリングは必要ありませんでした)。今では必要なのは部品だけで自分で組めるので、誰かに送る心配がなくなりました。これが少しでもお役に立てれば幸いです。(サードホイール/イギリス)
- とても助かりました!ありがとうございます!(コワル_1986)
- ついにK12を手に入れました! 中古品ですが、個人的にはとても良い状態だと思います。ところで、K12で練習をしている方に質問です。空撃ち練習の際、コッキングレバーを一番奥まで引いた後、完全に閉じますか?それとも、ステイヤーのように最初の抵抗を感じるまで(ほぼ完全に閉じるまで)そのままにしますか?(コワル_1986)
- 空撃ち用の切り替えレバーが付いているはずです。空撃ちモードにした上で、コッキングレバーは完全に閉めてください。(グリッピー)
このあと、パルディーニのメーカー推奨弾は他メーカー(モリーニやステイヤー)のものよりも重めになっているのはなぜか、なにか理由があるのだろうかという考察が始まっています。それはそれで興味ありますが長くなりすぎるので、とりあえずここまでで終了とします。
いかがでしょうか、パルディーニがちょっと欲しくなったりしましたでしょうか。
日本でエアピストルを始めようとする場合、最初の2年(推薦や所持許可にかかる期間があるので実質的に1年と8ヶ月くらい)の間に525点(2段点)を公式大会で記録できないと、自動的に取り上げになってしまう(次の推薦が降りない)という、そこそこ厳しいハードルがあります。ビームで初段を取ってエアピストル推薦まで行けたからそれでゴールというわけじゃなく、推薦が降りて所持許可申請してそれが通ってエアピストルを所持できた時点で、「初めて持ったその銃で、2段点を簡単に撃てるようにすでになっていなければ、その所持許可は2年で終わってしまう」という、まさにスタート地点にようやく立てた状況そのものなわけです。
エアピストルを所持し続けるためにはそれなりに良い点を撃たないとダメって時点で、エアピストルを購入するときは「とにかくなんでもいいから高い点数が一番カンタンに出るやつ!」という選び方をせざるを得ません。となると、スタビライザーがついていてグリップの3D調整もできるステイヤーEVO10Eを選ぶのが一番無難、ってことになっちゃいます。「点数は余裕でクリアできるだろうから、どうせなら他の人が持ってない銃で行きたいな」みたいな人は、そうめったに出てくるもんじゃないのかもしれません――。
けれど、他のエアピストル新品と比べると圧倒的に安いパルディーニ、その安さの割には性能も扱いやすさも相当に良いらしい、この情報が広まれば少しは選択肢に入れてもいいかもって人は増えたりするかもしれません。もっといろんな銃を射場で見れるようになれたらいいなーって思います。