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第55回 全日本模型ホビーショー 東京マルイの新製品(1)

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hobbyshow-mainこの週末、東京ビッグサイトの西2ホールにて開催されている全日本模型ホビーショー。おなじみの東京マルイ・クラウンモデルの2社の他、銃・ミリタリーに少し関係しているアイテムを出しているところや、そのほか興味を惹かれたアイテムについて紹介していく。

まずは東京マルイのブース、会場発表のニュースから。

いよいよ発売秒読みのガスブローバックM4

まずは、数年ごしで「いよいよ発売」とアナウンスされ続けてきたガスブローバックのM4、「M4 MWS」についての新ニュースから。

marui-mws-00「あと一ヶ月ほどもすれば発売されます」と、かなり力強い口調で確約された待望のガスブローバック新製品、M4 MWS。会場では、その激しすぎるリコイルからボルトを守るための新機構、「ZETシステム」についての新発表があった。
marui-mws-07「ZET」とは、
「Z:最終・究極の」
「E:Endurance(耐久)」
「T:(Technology)」
を意味するとのことだが……これだけでは、なんのことやらサッパリだ。簡単に書くと弾を撃ち切ってボルトキャッチが作動したときにボルトキャリアが破損するのを防ぐために、トリガーアセンブリとレシーバー左側面の間の僅かな隙間に前進してくるボルトキャリアーを受け止めてその衝撃を和らげるダンパーの役割をする部品を組み込んだものだ。
marui-mws-01わかりやすいように、レシーバー側面をカットしたモデルが展示してあった。左写真で銀色に見えるスチール製のパーツが「ZETシステム」の核となるもの。ボルトキャッチが作動するとこのパーツが持ち上がってボルトキャリアーを受け止め、衝撃を下部に見えるプランジャースプリングに伝えて緩和するというもの。ガスブローバックの激しいリコイルでは、このシステムがないとあっという間にボルトキャリアーが破損してしまうのだとか。
marui-mws-04今回は、テイクダウンして中身を見せてくれるのもOKとのことであちこち撮らせてもらった。これはボルトキャリアーをレシーバーから引き出したところ。実銃のボルトキャリアーでファイアリングピンの頭がある位置に見えるバルブをハンマーで叩くことで、BB弾の発射→ブローバック作動の開始という形になる。「トリガーを引いた、撃った、作動した」というプロセスが、ガスと火薬という違いこそあれほぼ実銃どおりに行われるわけで、撃った時の手応えのリアルさは、言っちゃ悪いが電動とは比較にならない。
marui-mws-05ボルトキャリアーを下側から見たところ。ハンドガンなどのガスブローバックと基本的なメカニズムは大きく変わらないようだ。
marui-mws-03こちらはロアレシーバー側。ハンマーやディスコネクターが見える。ボルト後退時の抵抗を減らすためにローラーが組み込まれているくらいで、基本的に配置や形状は実銃と大きく変わらないようだ。トリガーメカニズムとレシーバー側面の間(写真だと下側)にZETシステムのスチールプレートが少し覗いているのが見える。
marui-mws-06HOPの調整を行う場合は、テイクダウンを行ってからボルトキャリアーを引き出して、レシーバー上面にあるダイヤルを回して行う。当初はテイクダウンせずとも、ボルトキャリアーを引いてボルトストップを作動させた状態でエジェクションポートから指を突っ込んでHOP調整できるようにする予定だったが、前進するボルトの勢いが予想以上に「すごかった」ため、万が一の事故のことを考えるとそれを通常の操作方法として設定するのはメーカーとしては恐ろしくてできない、という結論に達したのだとか。
marui-mws-02「実銃と同じセラコート処理」というフレーズが持つ神通力というかブランド力はここ1年ほどでそれほど強いものでは無くなったとはいえ、やっぱり単純な塗装仕上げなんかに比べると一段上のホンモノっぽさがある。手で触ってもペタペタしたり指紋がついたりせず、「何にも動じずにただ同じ佇まいを続ける」といった趣がある。
なお、ボルトフォワードアシストは一応押すことはできるのだが、実際にボルトキャリアーを強制的に前進させるといった機能は付いていないとのことだ。

手にとっての空撃ち作動などは「どうぞご自由にどんどんやってみてください」という状態だったので存分に試させてもらったのだが、重量バランスや手にとった時の「カタマリ感」が抜群なのは当然として、作動させても右手の中(グリップの中)でモーターが作動する感覚がまったくせず、ダイレクトにレシーバーの中でエネルギーが弾ける感じは、やっぱりガスガンでしか味わえない大きな魅力だ。

これまで言葉を濁すだけだった発売日や価格についても、「発売は、あと一ヶ月くらい」「価格は、5万円くらいと考えてください」とかなり具体的な発言が飛び出した。10月~11月頃という、ガスブローバックにとっては寒さという逆風がある中での発売となるわけだが、それがどうしたなにするものぞという気概をスタッフからは感じた。大いに期待できる新製品である。

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